アテネ憲章を読もう
全95条の考察と提言からなる「アテネ憲章」は、1933年にエーゲ海上で開かれたCIAM(近代建築国際会議)で採択された都市計画及び建築に関するテーゼだ。今ではル・コルビュジエの思想の真髄を知る1冊として読まれている。当時としては画期的だった都市工学の考え方を少し抜粋してみよう。
《第1条》
都市とは経済的、社会的および政治的なひとつのまとまりの一部にすぎない。
《第23条》
地形を活かし、気候を考慮し、最適な陽の光と緑地を配して、居住地区が都市空間のもっとも良い場所を占めるようにしなくてはならない。
《第29条》
高層建築は広い緑地がつくれるように互いの間に大きく間隔をあけて建てられるべきである。
《第46条》
職場と住居の距離は最低限までに縮められるべきである。
《第62条》
歩道は車道とは別の道に沿うべし。
《第75条》
都市は物心両面で個人の自由と集団活動の利潤の享受を保障しなくてはいけない。
《第95条》
集団の利害は個人の利害に優先される。