フランチェスカ・ウッドマン(1958-81)の写真は、少女が大人になりつつあるときに通る空間をずっと見つめ続けたかのような作品だ。アメリカ・コロラド州の芸術家一家に生まれ、思春期から写真を始めた。美術学校で写真を学んだ後、何度か画廊で展覧会を行い、これから、というときに22歳の若さで自殺した。死後、50回以上個展が開催され、フェミニストたちによる作品の分析も行われている。モデルは自分自身か、ほとんど自分と同じ年頃の女性だ。水槽の中に入っている女、半分体が壁に溶け込んだような女…十字架にかけられたキリストのように両腕を挙げてドアの上につり下がっている女の顔は見えない。動いている女たちは精霊のようでもある。この年頃の女性の不安、もろさ、移ろいやすい感情が見事に表現されている。モデルに著しい特徴がないので、ウッドマンの写真を見る人は、容易に感情移入できる。20歳前後の自分と重ね合わせて、うずくような思いで見る女性は多いだろう。(羽)
7/31まで Fondation Henri Cartier-Bresson :2 impasse Lebouis 14e
