時代を超えるオートマタたち。

商品の宣伝用に作られらたオートマタたち。
商品の宣伝用に作られらたオートマタたち。

展覧会「Rêves d’automates」
 パリから列車で日帰りができるブロワは、週末旅行にうってつけの町。ジャンヌ・ダルクが大司教から祝福を受け、歴代の王も居住をした名城で名高いが、子供にはその向かいに建つ奇妙な館の方が気になるかも。窓からドラゴンの顔がのぞく「Maison de la Magie」は、マジックの歴史を網羅した楽しい博物館。館の前では天才奇術師ロベール・ウーダンの彫像が、観光客をお出迎えしてくれる。ブロワ出身のウーダンは、メリエスやオーソン・ウェルズも憧れたという「マジシャンの祖」というべき人物だ。
 この博物館で、秋まで
開催の企画展「Rêves d’automates」はお勧め。美術館や城、個人が所蔵する過去300年のオートマタ(西洋からくり人形) を集めている。動物やお月さまなど、登場キャラは個性豊かで繊細な表情が心憎い。楽器演奏や手品を披露する人形もあり、精巧な作りに目が釘付けだ。
 16~17世紀はスイスやドイツ、フランスのブザンソンに先駆け、ブロワこそが時計産業の中心地。先述のウーダンも時計職人として出発したのち、奇術スペクタクルを盛り立てるオートマタを手がけた。本物のオレンジの皮から指輪が飛び出すなど、彼の作品は今見ても斬新。姿かたちも見目麗しい数百年前のオートマタは、時代を超えて見る者を魅了する。それにひきかえ現代の電化製品は、無個性で寿命も短いものばかり。「人間の進歩って何ぞや?」と思わず首をひねってしまう。
 本館はマジック専用の大型劇場も併せ持つ。本年度は 「水」 がテーマの手品ショー「Les pieds dans l’eau」 を毎日上演。(瑞)

Maison de la Magie
Rêves d’automates
(2015年9月20日迄と10月17日〜11 月 1 日)
1 place du Château – 41000 Blois
02. 5490. 3333
9€ / 5€ (6~17歳) / 5歳以下は無料
ブロワ城や光と音のイベントが付いたお得なセット入場券も。開館時間や料金などの詳細は公式サイトで。
www.maisondelamagie.fr

19世紀後半の手品を 披露するオートマタ。

19世紀後半の手品を 披露するオートマタ。

窓からドラゴンの顔がのぞく 「Maison de la Magie」 。

窓からドラゴンの顔がのぞく 「Maison de la Magie」 。