子羊肉とひよこ豆を煮込んでみよう。

 日本ではひよこ豆と呼ばれているポワ・シッシュpois chichesは、タンパク質、繊維、ビタミンに富んでいるすぐれた食材だ。地中海沿岸の国々では、クスクスなどさまざまな煮込み料理に入るし、ペースト状にしてフムスというおいしい前菜にもなる(右欄に作り方)。その粉からは、ファラフェルという揚げだんごが作られるし、インドではパコラという野菜の揚げ物の衣として使われる。
 インドやアラブ系の食料品店で、まず干したひよこ豆を買ってくる。キロ3ユーロ前後だ。たとえば昼ごはん用なら、前の晩からひよこ豆400グラムを、たっぷりの水に浸さなくてはいけない。翌日になると豆は倍ほどにふくらみ、重さも倍以上になっている。
 子羊の肉(くび肉や肩肉)を1キロ買ってきて、余分な脂をそぎとってから、ぶつ切りにし、塩、コショウ。くび肉だったら切り分ける必要はない。厚めの鍋にオリーブ油をとり、強火で肉を炒め、きれいな焼き色をつける。2度に分けてやるとうまくいくだろう。にじみ出た脂をすて、オリーブ油を足し、みじんに切った玉ネギとニンニクを中火で炒める。色が付く前に肉を戻し、ザルに空けて水気を切ったひよこ豆、輪切りにしたニンジンを加える。トマトの缶詰を加え、ひたひたになるまで水を足す。ローリエの葉、クミンパウダーを入れ、塩、コショウ。ボクは砂糖少々も入れる。沸騰してきたら弱火にし、フタをして1時間半以上煮込んでいく。子羊肉が柔らかくなったらでき上がり。ポワ・シッシュを浸しておくことさえ忘れなければ、簡単料理です。子羊の肉の量だけれど、マグレブの人たちはこの半分くらい。ポワ・シッシュに肉のうまみがつけばいいのです。
 熱々を、少し厚めの皿に盛って味わいたい。こうやって下準備したひよこ豆には、水煮缶詰を使った時と違って、適度の歯ごたえがあるのがうれしい。ポワ・シッシュのデンプンでトロリとおいしいソースを味わうために、バゲットパン、それもまだ温かいものを添えたら最高だ。ワインはマグレブ産のロゼがいいだろう。(真)
子羊のくび肉1kg、玉ネギ2個、ニンニク4片、ニンジン2本、缶詰のトマト400g、クミンパウダー小さじ1杯、ローリエの葉2枚、砂糖少々、オリーブ油、塩、コショウ

●フムス houmous
 水に浸してから、1時間以上煮たひよこ豆を使う、などというと誰にも作ってもらえそうもないので、簡単バージョンです。ヒヨコ豆の水煮缶詰を使います。まずざるに空けて水を切る。それをブレンダーにかけてペースト状にしたら、ボウルにとる。クミンパウダーを適量加え、レモンの搾り汁も半個分とか1個分とか好みの酸味になるように加える。ニンニク2片もおろして加える。ここに、オリーブ油を少しずつ加えながら、泡立て器で混ぜ入れていけばできあがり! 本来はタヒーナというゴマのペーストも適量加えるのだが、なかったら、最後にゴマ油少々を足せばいい。トーストしたバゲットやピタパンを添えれば、すてきな前菜になります。
●farine de pois chiche (gram flour)
 パコラpakoraという、インド風の精進揚げを作ってみよう。それにはまず、インド食材店に出かけて行って、ひよこ豆の粉farine de pois chicheを買ってくる。「gram flour」と英語で表記されていることが多い。
 そのひよこ豆の粉を250グラムほどボウルにとり、水を2、3度に分けて加え、ダマができないように混ぜ合わせる。天ぷらの衣よりやや固めを目指す。唐辛子粉少々、クミンパウダー、コリアンダーパウダー、丁字の頭のところを手でもむようにして加え、香りを付ける。ガラム・マサラというインドのミックススパイスがあったら、これを適量加えるだけ。あるいはカレー粉少々足すだけでもいい。塩少々を加え、よく混ぜ合わせ30分ほど置いておく。ジャガイモや皮付きのままのナスやクルジェットを3ミリくらいの厚さに切る。玉ネギはせん切りにする。ジャガイモ、ナス、クルジェットは、それがすっかりかぶるように衣を付けて揚げるし、玉ネギはかき揚げの要領で、衣と混ぜ合わせて揚げていく。
 大皿にキャベツやレタスのせん切りを敷き、レモンを振りかけてからパコラをのせる。やはりインド店で手に入るミントソース、辛いライムチャツネ、甘いマンゴーのチャツネを添える。


Collier d’agneau aux pois chiches



 

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