米仏の文化ギャップが笑いのスパイス。

●ベッソン新作『Malavita』記者会見。
 映画界の暴れん坊将軍ことリュック・ベッソンが、またもや豪快な博打に打って出た。新作『Malavita』は、ハリウッド俳優を迎えながらも、撮影はあくまでフランスという米仏合作映画。フランス公開直前の10月中旬、パリ郊外サンドニにあるベッソンの映画会社ヨーロッパ・コープで記者会見があった。ベッソンとともに、ロバート・デ・ニーロ、ミシェル・ファイファー、ディアナ・アグロンら豪華キャストが揃った。
 映画はFBIの保護のもと、ノルマンディー地方の片田舎に移り住む米人家族の物語。デ・ニーロ扮する一家の大黒柱フレッドが元大物マフィアであり、現役マフィアに命を狙われているのだ。プロットだけ聞くと、シリアスな犯罪ドラマを想像しそうだが、「基本はあくまでコメディ! 大いに笑ったトニーノ・ブナキスタの原作の世界観をそのまま引き継いだ」とベッソン。米仏双方の文化を知るベッソンが、一家が直面する文化ギャップを笑いのスパイスとして効かせているのもポイント。「これまで自分の作品では、ユーモアはあくまで物語が重めになった時の雰囲気の解毒剤。だが今回は正面からコメディに挑んだ」ということで、ベッソンの新境地ともいえそうだ。もちろんマフィア映画の金字塔『ゴッドファーザーPART II』の時とは違った、肩の力の抜けたデ・ニーロの元マフィアぶりも見どころ。『グッドフェローズ』への目配せシーンも挿入され、デ・ニーロ本人も「面白い」とご満悦の様子。
 デ・ニーロの娘役が、TVドラマ『Glee』シリーズでブレイクしたディアナ・アグロン。悪ガキ高校生を相手に派手な立ち回りも見せた。「実は私はもう27歳。エージェントからはそろそろ年相応の役をと言われたけど、魅力的なオファーだから断れなかった」とか。
 本作はアメリカ、ブラジル、インドで先行公開され、すでに世界500万人の観客を集めている。ハリウッドの強力なバックアップを武器に、本国フランスでどれだけ成功をおさめることができるか注目される。(瑞)