パリには庶民的な定食屋がなくなった、とボクらは嘆く。庶民的な定食屋とは、コースは3品で高くなく、アントレからデザートまで味わえること。常連がいること(テーブルが決まっていたりする)、お年寄りも子供たちも楽しく食べられること、そして店の人の、気心の知れたサービス…。そんな店が郊外にはまだある。
ここは、パリ中心から20分で着くオールネ・ス・ボワ市の〈Bar des Sports〉。土曜日だから、カップル、家族連れ、職人さんたち、常連のジルさんなどでいっぱいだ。日替わりメニューは3品で12.5€。アントレは、野菜のスープ、固ゆで卵マヨネーズ添え、ソーシソン、生ハム盛り合わせなど。メインは、きょうはポークソテーかローストビーフ。そしてご婦人方に大人気のデザートは、ビスケットを台にしたケーキ、pain perduというフレンチトースト、フルーツサラダ、イチゴ…。メインに牛肉や雄鶏の赤ワイン煮がなくて残念。初夏から夏にかけてポルトガル風タコの足のグリルが出ることもあるが、これは絶品。
ボクは、寒い日だったので、栄養たっぷりの野菜のスープ。メインはローストビーフ、デザートはビスケットケーキ。デザートのかわりに、もちろんチーズの盛り合わせにすることも可能だ。安チーズだけれど、食べごろのカマンベールはうまい。ワインは定食屋なんだから、気取らずにコット・デュ・ローヌの1/4ピシェ(5€)。
子供たちは結構おとなしく食べているし、常連は元気なジョークを連発しているし、和気あいあいの雰囲気だから、自然と食事もうまくなってしまう。(真)
〈フランス料理〉Bar des Sports
Adresse : 32 bd de Strasbourg, Aulnay sous Bois , FranceTEL : 01.4866.6115
食事は昼のみ。日休。駅下車徒歩5分(土曜はどのゾーンのNavigoでもパリから無料)。