前号に引き続き、今回も具体的な交通事故時対処法をご紹介しよう。
⑤事故報告書類作成上で重要なのは、事故経緯の再現クロッキー(イラスト)の記入だ。事故現場や自分と相手がどこから来て、どこへ向かう途中だったのかを矢印等も交えて描く。誰が描いても良いが、相手が描いたものが自分の意見と異なる場合は絶対に署名をしないように!
反対も同様、自分が描いたクロッキーに相手が同意せず署名をもらえない場合は警察を呼び、警官に描いてもらう。記入が終わったら1枚は自分用、もう1枚は相手用として切り離し、それぞれの保険会社へ郵送。郵送後に記入ミスなどあれば、電話で訂正が可能だ。
⑥記入後、保険会社に電話で事故報告をし、その後は自走可能なら自力で帰るが、修理が必要な場合は指定のガレージに連絡する。自走不能の場合は保険会社にレッカー車を呼んでもらう。
レンタカーの場合、事故が発生した時点でレンタカー会社に電話報告する。その後自走可能ならそのまま借り続けるが、走れない場合はレンタカー会社の指示を仰ぐ。
⑦事故鑑定人が審査にガレージを訪れる際、立ち会う必要がある。ガレージと事故鑑定人が出した見積もり額に応じて補償額が決まり、後日保険会社から連絡が入る。担当者はよく連絡を忘れるので、予定の期日に電話が来なければ自分から聞いた方が無難だ。
⑧補償と修理だが、自分に非がない場合Assurance tous risques(全負担プラン)に入っていると相当な額の保証が受けられる。Assurance au tiers(部分負担プラン)では、補償内容はほとんど期待できない。だからレンタカーを借りる際は、全負担プランの保険に入るべきだ。
以上固い話が続いてしまったが、フランスでのドライブを楽しむためにも是非とも押さえておいていただきたい。(和)