フランスにも脱原発を 願う仲間がいる。

日本への連帯の意味もあった3月11日の「人間の鎖」デ
日本への連帯の意味もあった3月11日の「人間の鎖」デ
 東日本大震災から一年となる3月11日。原発施設が密集するリヨンからアヴィニョン間の235キロを、人々が手をつなぎ「人間の鎖」となることで脱原発を訴えるデモが行われた。今回私は、主催の脱原発アソシエーションが用意した専用バスに乗り参加。予め本団体サイトから情報を入手しメール予約をした後、バス代を小切手で送れば座席を確保できた。
 集合はまだ薄暗い朝6時のナシオン広場。バスの中は和やかな雰囲気で、菓子やお茶も回ってきた。目的地であるリヨンとヴィエンヌの中間に位置する町コミュネに到着したのは13時半近く。バスを下車し、人の流れに乗って進む。主催者によると「人間の鎖」で難しいのは、参加者を全行程でいかに配分するか。人が一カ所で固まらないよう、関係者はうまく誘導する。歩きながら数人の参加者と話したが、社会党のオランド氏が掲げる「減原発」の公約は、「生ぬるく当てにならない」という声が大半だった。また遠方からの参加者は想像以上に多かった。国内最古のフッセンハイム原発のあるアルザスから来た人、原発の多いフランス北部のリール近郊から、わざわざパリで一泊して来た人など。原発の近くに住むからこそ切実さも増すのだろう。今回全国から約140台の大型バスが集結したが、パリからのバスは4台のみ。パリジャンは「原発は他人事」と思いがちなのか。大手メディアが報道を避け、情報が拡散されにくいという事情もあるのだろうか。
 約2〜3キロ歩き、やっと前方から来た別の参加者軍団と合流へ。見知らぬ人と手をつなぐのは気恥ずかしいが、すぐに慣れるもの。これで晴れて「人間の鎖」の一部になれたが、私の場合は時間にしてわずか十数分の出来ごと。ひと時の鎖作りのため、往復14時間をかけたかなり刹那的なデモ体験である。しかしこの国にも本気で脱原発を願う仲間がいることがわかり心強く感じた。参加者は主催者発表で6万人。脱原発を掲げるものとしては国内で過去最大のデモとなった。(瑞)
脱原発アソシエーション「Sortir du nucléaire」:www.sortirdunucleaire.org
バス代は、パリから往復大人50?/子供25?。

バス代は、パリから往復大人50?/子供25?。

オリジナルの歌を演奏する人たち。

オリジナルの歌を演奏する人たち。

専用バッジや旗などを販売。 売上げは団体の活動資金に。

専用バッジや旗などを販売。 売上げは団体の活動資金に。


脱原発を目指す「人間の鎖」デモ