パリに来る知人友人に「水道水は飲めるの?」とよく聞かれる。「もちろん」と答えてはみるけれど、毎日使っている水道水についての知識をどれだけもっているかというとほとんど何も知らないことに気づく。そこで16区、セーヌ川の近くにあるPavillon de l’eauという施設を訪れてみた。広い館内にはパリ市の水道の歴史、水がどのように浄水され、どうやって運ばれてくるのかなどの説明が学童にも分かりやすいように説明されている。ちょうど学生グループと一緒になり、ガイドの話を聞くチャンスに恵まれた。
パリ市全体で一日消費される水道水は545 000m3。といわれてもピンとこないけれど、利用者300万人一人一人が平均して120〜130?使える量だと説明され、そんなに! と驚いてしまう。たしかにシャワーや生活用水を合わせればそれぐらいの量にはなるのだろう。浄水の最終段階で水を木炭のフィルターにかけるという方法が昔からとられている、という部分では数年前日本でも話題になった木炭ブームのことを思い出し、昔の人は賢かったのだな…と感心する。
特別展〈Eau+Art+Design〉(10/31迄)では、日常生活の中での新しい水の利用法が提案されている。斬新なアイデアやデザインの作品に頭をかしげたリ拍手したり、娘と娘の友人も楽しんだ。見学しながらメモを取っていた二人は最後に「パリの水が浄水されるようになったのは19世紀の終わり…ということは、うぇー、その前の水は汚かったんだ」と私も見落としていた情報を教えてくれた。(海)
毎週土曜15hから6〜12歳の子供を対象にワークショップが開かれている。
Pavillon de l’eau
Adresse : 77 av. de Versailles, 75016 parisTEL : 01.4224.5402
URL : www.eaudeparis.fr
月〜金10-18h、土11-19h。入場無料。