エイのヒレには、ケッパーの風味が欠かせない。

 エイのヒレをゆでてから軽く焦がしたバターをかける一品は、ノルマンディーやブルターニュ地方名物の代表的な魚料理。パリのレストランのメニューにもよく載っている。先日、エスパス・ジャポンのフランス料理教室で作ったら大好評。思ったよりあっさりとした味わいで、ケッパーの香りがいかにも夏らしい。
 4人分としてエイのヒレを約1キロ(2〜4枚)買ってくる。黒い皮の方は、とげがあることもあり、ふつうはいである。はいでなかったら魚屋に頼むこと。白い皮ははいでないことが多いが、ゆで上げた後に簡単にそぎ取れるので心配はいらない。ヒレが大きかったら二つに切り分ける。
 まずクール・ブイヨンを用意する。鍋に水2リットル、せん切りにした玉ネギ半個、塩大サジ山もり1杯、コショウを多めに入れて10分ほど沸騰させる。白ワインを1カップも加えればさらに味がよくなる。火から下ろしたらワインビネガー50ccを加え、冷ましておく。この間にパセリをなるべくこまかにきざんでおく。
 底広の鍋やソトゥーズにヒレを並べ、クール・ブイヨンを静かに注ぐ。鍋を中火にかけ、沸騰しかけたら、弱火に落とし、ヒレの厚さによるが6分から8分、火を通す。煮すぎるとぱさぱさになるので気をつけよう。
 その間にバターを焦がす。小鍋に、小さく切り分けたバターをとる。無塩なら塩少々も加える。以前はau beurre noirといっていたように、かなり濃いめの色になるまでバターを焦がしたものだが、健康的ではない。あまり焦がさないau beurre noisette(ハシバミの殻の色)にする。軽く色がついてきたところで火から下ろす。
 ゆであがったエイのヒレを、フライ返しを使って慎重に取り出し、クッキングペーパーの上に置く。ネバネバっとした皮をナイフを使って取りのぞき、熱くしておいた皿に盛り付ける。レモンを搾りかけ、塩、コショウ。その上にきざんだパセリとケッパーをたっぷりと散らし、焦がしバターをかければ完成。付け合わせはゆでたジャガ。少々もったりとしたエイに、焦がしバターの香りがぴったりのうまさだ。(真)

4人分:エイのヒレ約1キロ、タマネギ半個、
有塩バター120g、ワインビネガー50cc、ケッパー、
レモン、パセリ、塩、コショウ


Raie au beurre noisette