おもに魚、エビやカニなどの甲殻類、または胸腺や脳髄などの臓物をゆでる時に用いるブイヨン(ダシ)のこと。ふつう前もって作っておき、その冷めたクール・ブイヨンに食材を入れ、ゆっくりと煮立てていく。こうすることによってクール・ブイヨンの風味が食材にしみ込むことになる。魚などを冷ましてからマヨネーズで食べる時は、煮る時間をやや短くして、クール・ブイヨンの中で冷ますといい。魚をゆでた後のクール・ブイヨンはソースやスープにすることもできる。
水に、タマネギやニンジンあるいはブーケ・ガルニ、塩、コショウを加えて10分から15分ほど沸騰させる。白ワインを加えれば、さらに上等のクール・ブイヨン。ただしカニ、ロブスターなど殻の厚い甲殻類は、塩とコショウで十分。ただし塩加減は海水並みにしないと食材にうまく塩味がつかないものだ。臓物やエイの時はビネガーをしっかりときかせたい。ヒラメやカレイなどの平たい魚には、くさみをのぞくために、水のかわりに牛乳を使うことが多い。面倒な時は、インスタントの粉末も市販されているので、少々白ワインなどを加えてバージョンアップするだけでもおいしいクール・ブイヨンになる。