ガスパチョというとスペインのアンダルシア地方のものが名高いが、スペイン各地、ポルトガルでも作られている。夏の野菜を使った暑い国の冷たいスープ。そこに入る野菜もさまざま、作り方もさまざま。自分の好みに従って気楽に作ることにしましょう。以前はすり鉢とすりこぎを使って野菜をすりつぶしていたものだが、今はミキサーやフードプロセッサーがあるのであっという間にできてしまうのが、うれしい。
トマトは完熟しているものを使いたい。湯むきしてから、種の部分をのぞいてざくざくっと切る。キュウリ、赤ピーマンも同様に切る。タマネギは輪切り、ニンニクは押しつぶしてからみじん切り。以上を大きなボウルにとり、オリーブ油と混ぜ合わせ、2時間ほど置いておく。オリーブ油の風味がガスパチョのうまさを決めるので,なるべく良質の香り高いオリーブ油を使いたいところだ。
バゲットの身のところだけを手でちぎって別のボウルに入れ、そこへワインビネガーと水を加え、よく混ぜ合わせておく。こってりとした味が好みなら、水のかわりに自家製のトリのスープを入れるのもいいだろう。朱色を濃くしたい時にはパプリカ粉少々を加える手もある。
ここでミキサーを使って以上の素材をきめ細かなピュレ状にするのだが、一度に入れるより少しずつ加えていった方が、よく混ざり合うようだ。これを深めのボウルに空け、 塩、コショウで味を調える。コショウはなるべくなら白コショウを使いたい。ボウル全体をラップで覆って冷蔵庫に入れて冷やす。その日に作ったものより、一日くらい置いた方が、味がなじんでおいしくなるようだ。
あまりにどろりとしているようなら、食べる直前に冷水を適量加えて混ぜ合わせる。
氷を入れてもいい。ボクは、タバスコソース、市販のセロリ風味の食塩、それにニンニク風味のクルトンを添えることにしている。(真)
完熟トマト4、5個、キュウリ1本、赤ピーマン1個、
タマネギ1個、ニンニク3、4片、バゲットパン半本〜1本、
オリーブ油100cc、水300〜400cc、ワインビネガー50cc、
塩、コショウ