夏の終りをしのぶ「熱い大陸」アフリカの音楽

●AWADI “Présidents d’Afrique”
 夏の終りをしのぶなら、やっぱり「熱い大陸」アフリカの音楽。今年フランスからの独立50周年を迎えたセネガルに敬意を表して、同国のラップ音楽の創始者=ディディエ・アワディの最新アルバムを聴いてみよう。ラップというと敬遠する人も多いけれど、彼の作品はコラ(弦楽器)やジェンベ(打楽器)などセネガルの伝統楽器をハードな音のバンドの中に巧みに取り込んだ独特のワールド音楽をベースにしていて、聴き応え十分。
 そんな音楽性もさることながら、やはりアフリカ市民の代弁者と言われる「歌う革命家」アワディの政治的メッセージは強力。未来を悲観する現代アフリカの若者たちに向けて、彼が5年の歳月をかけて制作したこのアルバムには、歴史の伝承というラップ音楽の原点を彷彿させるがごとく、ネルソン・マンデラなどアフリカの歴史に名を残した各大統領やマルコムXらの実録の声明が軽快に織り込まれている。そこにアワディの強烈な人種差別への批判や、欧米に憧れアフリカを捨て去る同輩への叱咤が力強いラップで刻まれ、大陸の底力が伝わってくる。
 歴史的資料としても注目されるこのアルバムは、今年4月にセネガルで発売されたばかり。フランスでは話題ばかりが先行して、まだ未発売だけれど、多数のウェブサイトで試聴可能。即購入が希望ならば、カナダの音楽ショップサイトをチェックしてみて。(七)
“Présidents d’Afrique” 公式サイト
http://www.presidentsdafrique.com 


 

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