2067年フランスのどこか

●Les Mains en l’air

 2067年フランスのどこか。チェチェンの血をひく初老の女性ミラナが思い出すのは、少女時代の2009年パリ。政府は滞在許可証を持たない外国人に目を光らせている。仲間がまたひとり国外追放となる中、ミラナにもいつしか危険が迫る。そこで彼女が仲間と起こしたアクションとは?
 デビュー以来、一貫して政治意識の高さを臆することなく作品に投影させてきたロマン・グーピル監督。とはいえ彼の作品は凝り固まった説教臭さとは無縁。いつも映画の豊かさと隣り合わせにある。本作は子供たちが主人公で対象年齢が8歳~と間口の広さも魅力。現実を考えるとカーラ・ブルーニの実姉ヴァレリア・ブルーニ=テデスキの役柄は感慨深い。(瑞)