先日、友人のオシャレなフランス人女性とハマムに行ったら、かわった色のペディキュアをつけていた。さすが?オシャレは足元から。というだけあってフットケアにも気配りしているんだなぁ、と汗をカキカキ小さな感動をしていたら、なんとつめの水虫専用のマニキュアだったのだ!
室内で靴を脱ぐ習慣がないため、日本より乾燥したフランスの気候でも、意外にも水虫にかかる人は多く、かかとがひびわれたようになっているのも乾燥肌でなく水虫の一つ。中でもつめ水虫になる人が多く、日本好きなフランス人も湿気の多い梅雨時期には日本へ行きたくないのだとか。
「J’ai des champignons aux pieds」とフランス人の友だちが言うけれど、別に「足にキノコがはえている」わけではなく、「水虫持ちだ」ということ。水虫もキノコと同じく菌類だからなのです。といってもこの「キノコ」は食べられません。「水虫」よりは語感がいい命名のせいか、フランスでは水虫を軽く考える人が多く、家に帰っても日本人のように靴を履き替えることもないし、ベッドにも靴のままで寝転がる。キノコがはえても塗り薬で十分、マニキュアで隠すこともできるという。
日本では日本茶が治療にいいといわれていると教えたら、フランスも昔から治療にシャンパンを使うといいといわれているそうだ。だが大抵のフランス人はシャンパンを飲みほしてしまいそうだから治療用に残りそうもない。
ワイン作りには、ブドウをつぶす作業がある。最近は圧搾機を使うようになっているが、まだ素足でつぶすところもあるという。水虫持ちがいたらと大いに気になるが、フランス人の友だちからは「キノコが入ればワインの味わいが一層深くなる」という返事が返ってきた! (有)