フランス流エコを パーキングエリアで実感。

 フランスに暮らし始めてから時々はっとさせられるのは、毎日の暮らしの中でのエコロジーへ取り組む姿勢。フランス人の考えるエコは日本人が考えるものとは違い、「すべての行動でむだを省いた、効率的な財布にも優しい節約」だと思うのだ。
 例えばこんなことがあった。カーレースを終えて駐車場まで移動する時、チームメイトがみな大きな重い荷物を抱えて歩いていたので、気を利かせて先に駐車場に向かって車を取りに行き、100mほど近くに寄せた。するとチームメイトのアレックスさんが「どうして車がここにあるの?」。「みんな荷物を運ぶのが大変だと思って近くに移動させたのよ」と胸を張って答えると、「たかが100mのためにエンジンをかけて移動させても何の意味もないよ。そのためにどれだけガソリンを無駄使いして、環境に負担をかけていると思っているの?  僕らはこのくらいの荷物を運ぶくらいで疲れるような人間じゃないよ」。褒められると思いきや、大目玉をくらってしまった。

パーキングエリアにはサンドイッチを食べられるスペースも。
パラソルが日陰を作ってくれる。
 次に南フランスに出かけた時の話。パーキングエリアに到着すると、みんな愛車の横でサンドイッチを食べているのだ。日本では見たこともない光景だったので、思わず「どうしてみんな車の横で食べているの?  暑いんだから車の中で冷房をかけて食べればいいのに。それにレストランがあるからそこで食べればいいでしょう」と友人に聞くと、「アイドリングした車の中で食事するなんてありえないわ。太陽の日差しがこんなに気持ちいいのに、わざわざ車の中にいる必要なんてないでしょ。それに自分たちでサンドイッチを作って食べたほうがおいしいし、何倍も安いわ」。こんなこと考えたこともなかった。なるほど。フランス流エコは意識して取り組むのではなく、自然と対話しながら共存していくものだとわかった。(和)