「バカロレア受験まで数週間という時期に、ごく少数の生徒が学校を閉鎖することは許せない。閉鎖する動きがあった時は、即刻警察を介入させることになるだろう」 4月6日、国民議会でフィヨン教育相。 「教育の未来について、当然ともいえる不安を抱いている高校生たちの要求に、少しも耳を貸そうとしないフィヨン教育相の態度は信じられない。彼の答えは、暴力、警棒しかないのか。許せないことだ」 4月8日、パリ大学区本部での機動隊による強制退去にたまたま居合わせた教員の一人。 |
校門前で熱心な討論が続く。 教育基本法は国民議会、上院で可決されているが、この法律による学校改革に反対する高校生たちはデモを繰り返し、フランス全国の200校あまりで授業拒否のスト。 4月8日、しびれを切らした政府は、強硬手段に訴える。 リール市では県庁前に座り込んだ高校生を退去するために、機動隊が警棒をふるった。パリでも大学区本部の中庭でシットイン中の500人あまりの高校生を強制退去。 高校生の間に負傷者が出た。 |
42% 4月1日と2日にリベラシオン紙が 行った世論調査によると、シラク大統領の支持率は、2カ月前に比べて3%減の42%。ラファラン首相の支持率は7%減の28%。その理由としては、失業者が増え続けていることと購買力が低下していることが挙げられている。 385 460人
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2.2%=>2% 4月4日、欧州評議会はEU加盟国の2005年度に予想される経済成長率を発表した。昨年10月の発表よりは控えめで、フランスは2.2%だったのが2%に。一番の優等生はリトアニアで7.2%。ポーランドは4.4%、英国は2.8%、イタリアは1.2%、ドイツは0.8%。 |
●小人(こびと)の人形100体以上発見される 3月30日、リヨン市郊外のブロンにあるパリイ公園で、盗難されたものと思われる庭の飾り用の小人の人形100体以上が、高速43号を通過する車を見るように並んで置かれているのが発見された。小人たちはブロン警察署に保護されているので、心当たりの人は届け出てください。 ●政教分離の原則に反する? フランス政府は、ローマ法王が亡くなった翌日の4月3日、そして法王の葬儀が行われる8日に、各公共施設に半旗を掲げるように通達。またヴィルパン内務相は、官選県知事に葬儀の日に最寄りの教会のミサに参列することを訓令した。これに対し、緑の党や政教分離を監視する非宗教連合などは「信教の自由に反する」と強く抗議。また法王の映像を流し続けた国営テレビ局に対しても「教会の宣伝機関になり下がった」という批判が強かった。葬儀にはシラク大統領夫妻が参列。 ●レーニエ3世死去 4月6日、モナコの大公(国家元首)レーニエ3世が多臓器不全のためモナコの病院で死去。81歳。1949年に祖父の後を継いで26歳で即位。55年以上の在位期間は欧州の王族では最長の記録だ。埋め立てで国土を20%近く増やすなど観光開発に力を尽くした。1956年にハリウッド女優のグレース・ケリーと結婚したが、グレース妃は1982年に自ら運転する車が転落し、事故死している。 ●社会保障の赤字は120億ユーロ 4月6日、ドゥスト=ブラジ厚生相は、「びっくりするような吉報です」と前置きして、2004年度の社会保障の赤字が、予想された額よりも20億ユーロ減の120億ユーロと発表。経済成長率が当初の見込みより0.5%増の2.5%だったことや、病気欠勤が5%減ったことなどが原因と見られる。とはいえ、2003年度の赤字額102億ユーロを大きく上回る記録。 |
●自転車界のホープ、トム・ブーネン 〈パリ—ルーベ〉自転車ロードレースは、一日レースとしてはもっとも歴史が古く今年で103回目。走行距離約260km中、舗道が約60kmという過酷なレースだ。今年のレースは4月10日に行われたが、雨が降ったため、濡れた舗道での落車が相次いだ。1週間前にツール・ド・フランドルを制覇したばかりのベルギーの若手トム・ブーネン選手(25)が、ゴール前のスプリントで米国のジョージ・ヒンカピ選手を破って初優勝。 ●失業率が上昇中 2月も失業者が1万2800人増えたため、失業率は前月に比べて0.5%上昇、失業率は就労人口の10.1%に。失業者総数は248万1100人。政府の失業対策が不十分であることが明確になったが、4月10日、ラファラン首相は、原油の高騰などが原因で失業率が10%を切るのにはまだ数カ月かかりそうだと苦しい弁明。 |