脂がのったサケには、オゼイユのソース。 Pave de saumon a l’oseille

 アメリカの科学者が、ヨーロッパの養殖サケは危険、と発表して大騒ぎになりましたが、そのデータがいい加減だったり、アラスカのサケ漁業組合の圧力がかかっていることがわかりました。
 サケは身が厚く、pavéといって売られている切り身を4枚買ってくる。塩焼きにするのなら、皮つきがうまいけれど今回はソースがよくしみるように、皮をのぞきます。

 オゼイユ(スイバ)は250グラムほどほしい。葉柄をとりのぞくのだが、葉を押さえながら、柄を下から静かに上に引っぱるとすじもとれてしまう。さっと洗ってから水気を切っておく。

 鍋に、白ワイン1カップと細かくみじんに切ったエシャロット2個を入れ、中火にかける。白ワインがほとんど蒸発してしまったというころに、液体生クリーム200ccを加える。生クリームが沸騰してきたら、オゼイユを加え、バターを大さじ2杯ほど加える。弱火に落とし、オゼイユがくたくたになるまで煮ていく。

 この間にサケを焼くことにしよう。樹脂加工のくっつかない大きなフライパンが最適。サケは脂がのっているので、油を敷く必要もないくらいだ。サケの両面に塩、コショウし、熱くなったフライパンに入れる。きれいな焼き色がついたら、途中でひっくり返して焼いていく。10分から12分くらいで焼き上がるはずだ。

 皿にオゼイユソースを敷き、その上にサケをのせ、レモンを添えて食卓に。オゼイユの酸味がサケのとろりとしたうま味とみごとに調和している。オゼイユだけでは酸っぱすぎるという人は、さっとゆでてからみじんに切ったホウレンソウと半々にしてもい。付け合わせはゆでたジャガイモかごはんです。

 ワインは、ちょっと贅沢して、ブルゴーニュ産のシャブリとか、ロワール産のプイイ・フュメなどを開けたいなあ。(真)

サケの切り身4切れ、オゼイユ250グラム、
エシャロット2個、白ワイン1カップ、
液体生クリーム200cc、バター、塩、コショウ、
レモン1個


●Pavé
 pavéといえば、1968年5月、若者たちが機動隊に投石するときに使った、あの石畳の「敷石」のこと。グリルやソテー用に厚く切り分けられた肉片は、その形が敷石を思わせるのでpavé de viandeという。よくレストランのメニューにもpavé de rumsteck au poivre(ランプ肉のステーキ、コショウ風味ソース添え)などと出ている。pavé de saumonやpavé de cabillaudは、サケや真ダラのおろし身の厚いところを、長方形に切り分けたもの。

●サケの皮
 日本人が大好きなパリッと焼けたサケの皮。魚の皮が大嫌いなフランス人も、最近はサケの皮なら、少しずつ食べる習慣が広まってきている。レシピの本にも “Saumon unilatéral(片側だけ焼いたサケ)” という名前で、皮の側をまずソテーしてきれいな焼き色をつけ、ひっくり返したら少々火を通すだけ、という調理法が登場するようになり、フランス人も、その皮のおいしさに目を丸くしている。

●Oseille
 オゼイユ(スイバ、スカンポ)は、3月から8月にかけて出回る野菜。葉にツヤがあって、くたっとしていないものを選びたい。冷蔵庫の野菜ボックスで数日保存できる。ホレンソウ以上にシュウ酸をふくみ、その酸味が、サケだけでなく、マスやカマスのような川魚、子牛のバラ肉のような脂身の多いところと相性がいい。酸味が強すぎると思ったら、生クリームを加える。一把は100グラムから150グラムくらい。

●fondre
 fondreという動詞は、バターやチョコレートを「溶かす」という時などに使われる動詞。溶かしバターはbeurre fonduとなりますね。fondre des feuilles d’oseilleとレシピに出てきたら、今回の料理のように、オゼイユの葉がくたくたになるまで火を通すこと。
H e r b e
●Ciboulette

 庭やプランターの中で、シブレットの針のように細い芽がすくすくっと伸びている。宿根草で毎年芽を出してくれるし、5月から7月くらいにかけて咲く紫色の花もとてもきれい。消化もよく、血圧を下げる効果もあるという。
 みじんに切って、さまざまなサラダに散らしたり、マヨネーズや生クリームソースに加えたり、刺身の彩りに添えたり、フロマージュ・ブランに混ぜ入れたり、ポタージュやカレー料理の仕上げに散らしたり、と一年中活躍してくれる香草だ。(真)

 

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