地上波デジタルだ、DSLテレビだ、などと用語にさえついていけないほど複雑なテレビ時代が到来しました。テレビ放送の本来のあり方は、大衆的な娯楽や情報を提供することであるのに、今や一般視聴者を混乱に巻き込んでいるかのようです。 日本では、未来のテレビの先導役を務めてきたのは国営のNHKですが、フランスの場合は、民放のテレビ局でした。地上波デジタルテレビの開発では政府がイニシアチブをとっていますが、France Televisionに属する国営テレビ局はあまり大したことをしてきませんでした。地上波デジタル放送が今年の12月より4大都市で始まる予定ですが、問題はFrance Televisionでの地上波デジタルのチャネルが決まっていないことです。新しい時代に対応する番組を提供するには、まだまだ時間とお金がかかりますから、無料の地上波デジタル放送はありません。 TF 1やM6ような民放のテレビ局は、新しいデジタルプログラムを地上波で放送するつもりですが、有料になります。 だからこそ国営テレビ局の存在が必要になるのです。テレビは民主的な道具であるべきです。地上波デジタルの放送をフランス人の一部しか観ることができなければ、新たにデジタル部門での格差を生み出すかもしれません。いいかえれば、政府の目的と反対方向に進むことになってしまいます。(クロード)
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こんなテレビの時代もありました。
*地上波デジタルについての情報は: http://www.ddm.gouv.fr/television/dossiers_thematiques/tnt.html |