●ベルシーのテニス・マスターシリーズ 11月2日、テニスのパリ・ベルシー・トーナメントの決勝が行われた。英国のティム・ヘンマン選手(29)が、正確なサービスと鮮やかなネットプレーでルーマニアのアンドレイ・パヴェル選手(29)を寄せつけず、初優勝(6-2/7-6/7-6)。ヘンマン選手は、ブラジルのクエルテン選手、米国のロディック選手などの強豪を破って決勝に進出した。 ●刑務所内での自殺が増加 刑務所内での自殺者は、今年は現在までに100人で年末には140人に達する見込み(1980年は39人、2001年は104人、2002年は122人)。5年間で自殺数を20%減らすための予防対策案を、自殺に関する精神医療で知られるジャン=ルイ・テラ教授が司法相と厚生相に提出した。それによると、刑務所の所員の間に広まっている「自殺を食い止めることは不可能」という考え方を改めることが第一で、自殺のおそれがある服役者を見分け適切な対処をするための、所員に対する専門家による研修やアドバイスが常時必要であると指摘。 ●トムソンとTCLが新会社設立 11月3日、フランスのトムソン社と中華人民共和国のTCL社は、テレビとDVDを製造する新会社TCL-Thomsonを設立することで合意に達した。TCL-Thomson社は2004年に発足し、年間1800万台のテレビ、400万台近いDVDを製造し、総売上高は30億ユーロに達し、この分野では世界最大の会社になる。アンジェ市にあるテレビ工場は、トムソン本社の傘下に残り、プラズマ・ディスプレー装備などの高級機の製造に向けられることになり解雇なし。従業員はほっと一息。 ●レーダーでスピード違反取り締まり フランス各地の高速道路要所に、レーダーがスピード違反の車をキャッチすると自動的にフラッシュがたかれ、その車を写真に撮る機械が設置された。この写真は直ちに中央のコンピュータにインプットされ、車ナンバー確認後、数日のうちに罰金の督促状が郵送されるシステムだ。10月30日から実施され、11月2日までの万聖節の休暇では4400件のスピード違反が摘発された。 10月27日、この新システムを発表する現場に向かっていたサルコジ内務相とロビアン運輸相の車が、制限時速70kmを越える時速103kmと98kmで走っていた、と自動車専門誌〈Auto Plus〉がすっぱぬいた。ロビアン運輸相は即座にスピード違反を認めたが、サルコジ内相は違反の事実を否認。 ●ラファラン首相の「歴史的改革案」 今年の夏の猛暑でお年寄りなどを中心に1万5000人近い死者が出て、政府の具体的な対策が問われていたが、ラファラン首相は、11月6日、「歴史的な大改革案」を発表。その改革案は、お年寄りや身体障害者援助の財源のために、労働者は祝日あるいは労働時間短縮分の中から一日を選んで無報酬で仕事をする。2005年から4年間に限って実施し、90億ユーロの財源を確保しようというもの。自由業の医師や弁護士、農業従事者は対象にならず社会的に不公平、と各労働組合は一斉に反対。 ●ラグビー世界選手権 オーストラリアでラグビー世界選手権が開催中。予選リーグで全勝したフランスチームは、11月9日の準々決勝で、苦手のアイルランドチームと対戦したが、4トライをあげて43-21で快勝。11月16日の準決勝では、先の6カ国対抗で優勝したライバルの英国チームと対戦。 |