安くてうまいサバをシードル酒で煮てみた。

Matelote de maquereaux

マトロットmateloteというのは、ウナギやコイのような川魚を、赤ワインや白ワインでこってりと煮込んだ、ロワール川やローヌ川沿岸にある町々の名物料理だが、今回は、安くておいしいサバをシードル酒で煮込むノルマンディー風。このレシピは、ディエップの近くに別荘を持っているカトリーヌさんに教わったものです。
 1尾250グラムくらいのサバを、4人分として4尾買ってくる。頭をとってはらわたを出し、水でさっと洗って水気を切ったら、二つあるいは三つに筒切り。
 フライパンにバターを大さじ1杯とり、それぞれみじん切りにしておいたエシャロット2個、タマネギ中2個を炒める。中火。タマネギが透きとおってきたら、やはりみじんに切っておいたニンニク2片を加える。ニンニクの香りが立ちのぼったら、サバを並べ、塩、コショウ。シードルをヒタヒタになるまで注ぎ、ブーケ・ガルニを加える。カトリーヌさんは丁字も1本入れる。沸騰してきたら火を弱くし、フタをして10分ほど煮る。シードルは辛口brutに限ります。
 この間に、マッシュルーム250グラムを洗ってから薄切りにし、バターで炒めて水気を飛ばしておく。
 サバとブーケ・ガルニをとりだす。サバは、ごく弱火のオーブンにでも入れて冷めないようにしておく。
 フライパンの煮汁を2/3くらいになるまで煮詰めたら、生クリームを大さじ3杯加えて、泡立て器を使って混ぜ合わせる。ここでマッシュルームを加え、数分火を通し、塩、コショウで味を調えれば、おいしいソースのでき上がり。
 ちょっと深めの皿にサバを盛り付け、ソースをたっぷりかけ、パセリを散らしましょう。付け合わせは、柔らかくゆで上げた新ジャガ。飲み物は、料理に使った辛口のシードル、あるいはムスカデのような辛口の白ワインがいい。(真) 


●サバ maquereau

 フランスのサバは素晴らしい。生き腐れというくらいに傷みが早いはずなのに、パリの魚屋のサバたちは、まだ死後硬直の状態でピーンと体を張りつめ、目をきらきらと輝かせている。エラも鮮やかな真紅…というのが多い。そのうえ値段もキロ3~5ユーロという安さ。地中海、あるいは大西洋沿岸から英仏海峡にわたって一年中漁獲されているが、3月から11月にかけてフランスの沿岸に近づく。焼いたり揚げたり、オーブンでホイル包み焼きにしたり、タルトにしたり、今回のように白ワイン煮にしたり、といろいろに調理法を変えて楽しみたい。もちろん和風に、しめサバ、味噌煮にするのもうまい。小さいものはlisetteと呼ばれ、上品な風味だが、少々値は張る。

●サバの缶詰

 サバの缶詰には、水煮、白ワイン煮、トマト煮、プロヴァンス風など何種類かあるが、それぞれなかなかの味で、常備しておくと何もないときに助かるし、ピクニックのお供にもいい。