★★★★ Anne Baquet 前回の公演の際、在仏日本人の間でも評判になったアンヌ・バケの2年ぶりのコンサート。シャンソン・ファンほか、声楽、ピアノを学んでいる人たちにも自信を持ってお勧めしたい今回のプログラムは、マリ・ポール=ベルやイザベル・マイローの歌から、トポールの詩、バーンスタイン、ラフマニノフといったクラシック音楽まで、シャンペン・グラスの音色みたいな澄んだソプラノで茶目っ気たっぷりに歌う。トレネとフォーレをミックスした感じの贅沢なステージです。 3/17日迄 火-土/21h 日/15h 10€~20€ *Theatre du Renard : 12 rue du Renard 4e 01.4271.4650 ★★★ Les Wriggles パンク・ポリフォニーやラップ・アコースティックを得意とする赤いバーミューダパンツ姿の5人組レ・ウリグルス。彼らのステージ狭しと繰り広げるお笑い”バトル・ロワイヤル” が観客を圧倒。 4日/20h30 22€~26€(Fnac/Virgin) *Olympia: 28 bd des Capucines 9e 01.4742.2549 ★★Helena エレナ・ノゲラは、元ロリータ歌手リオの実妹。グラマーな肢体で歌手よりもモデルやTVの司会役で活躍してきたが昨年以来、歌手カトリーヌのプロデュースで本格的に歌いだした。ボサノバをかげりのある声で歌う2枚目のアルバム「アズュールブルー/青」もリリース。今回の公演ではリオやカトリーヌら多くの歌手仲間に支えられての大ステージ。 12、13日/20h 18€~12€ *Trianon: 80 bd de Rochechouart 18e 01.4492.7800 |
アンヌ・バケ
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●Toru Takemitsu (aasai) 現代音楽を紹介することに力を尽くしているポール・メファノ指揮、アンサンブル2e2mによる、武満徹の素晴らしいCDが出た。1974年から82年にかけて作曲された、〈rain 雨〉、〈waves 波〉、〈sea 海〉がタイトルに使われている作品が集められている。ひとつのフォルテッシモが奏でられると、それは波紋のように広がりながら、消え行くかと思うと、また力を盛り返したりする。不動のようでいながら、よく耳を凝らすと、精妙な変容を繰り返している。金管、木管、打楽器が織りなすテクスチャーの美しさ。重低音の太鼓の不気味なトレモロにクラリネットがからむ “Waves” が傑作だ。(真) |
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●日曜の朝の室内楽 10日は、18世紀の作品をオリジナル楽器で演奏することで知られているモザイク弦楽四重奏団。ハイドンの弦楽四重奏曲作品20と作品33の全12曲を演奏したアルバムは、おそめのテンポですみずみまで歌いきっている。とくにクリストフ・クワンのチェロが美しい。今回もやはりハイドンがメインで、作品54の第2番と作品64の第6番。それにモーツァルトがハイドンに捧げた弦楽四重奏曲のひとつ、『不協和音』。 24日は、バスチーユ・オペラ座の音楽監督を長くつとめたミュンフン・チュンがピアニストとして登場。フランス放送フィルのメンバーと、ヤナーチェクのピアノ協奏曲、ベートーヴェンのピアノと管楽器のための五重奏曲などを演奏する。 11h 20€(当日売りのみ10hから) *Theatre du Chatelet : Place du Chatelet 1er 01.4028.2800 ●ザキール・フセイン 父親のアラ・ラカに迫る名人芸を披露するタブラ奏者のザキール・フセイン。ジョン・マクラフリンとの共演で欧米にもファンが多い。今回の共演者は、サランギ奏者スルタン・カーンとマンドリン奏者スリニヴァス。 9日/17h 15€ *Theatre de la Ville : 2 place du Chatelet 4e 01.4274.2277 ●ジョエル・レアンドル、ジョージ・ルイス トロンボーン奏者のジョージ・ルイスと聞いただけで、もう心ドキドキのあなたは本物のジャズファン。アンソニー・ブラクストンやジョン・ゾーンと共演したアルバムでも、完全にリーダーを食っている、とボクは思うのだが…。多彩な音色をみごとにコントロールしながら、どこまでもヒューマンな音空間を創り出していく、その自明な力! 点描主義的なサウンドはどこまでも軽く、ユーモアと優しさにあふれている。久しぶりのパリ公演は、前衛派ベーシスト、ジョエル・レアンドルとのデュオ。後半はレアンドルが率いるオクテット。 3日/16h30 16.83€ *Cite de la musique : 221 av. Jean-Jaures 19e M。Porte de Pantin |
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