ぞうのババール70さい

●Babar et l’oiseau magicien
 2カ月遅れてしまっているし、クリスマスのプレゼントシーズンも終わってしまったし、一時のポケモンブームのあと、今の子供は『ハリー・ポッター』に夢中。しかし。しかし、ババール。
 ユーロ流通開始にちなんで、今回は、フランス以外のフランス語(ヨーロッパ内ではベルギー)の本の紹介。ということでババール。
 昨年の11月で、70年を迎えたのだが、1999年のタンタンの70年に比べて、やはり、ほとんど話題にされなかった。しかし。しかし、ババール。
 タンタンもババールもベルギー出身だが、タンタンは漫画、ババールは絵本。
 ある幼児心理学者によると、ババールの灰色、ふっくりとした輪郭、そして全体の灰色のトーンと、緑、赤、青、黄色という原色の絡み合いは、安心感、和みを与えるそうだ。
 70年記念で出版された新刊は、ババールが主人公ではなく、ババールの子供の一人、アレクサンドル君のお話。ある晩、なかなか寝付けないアレクサンドル君は魔法使いの鳥の訪問を受け、一緒に遊んでもらう。翌日、一家でピクニックの途中、アレクサンドル君は、また別の魔法使いの鳥に出会うのだが…、波瀾万丈の冒険に巻き込まれる。
 このはらはらどきどきのお話もさることながら、色使いや、そして、独特のまるまるとした筆記体も楽しめるババールのお話。年初めでフランス語をがんばろうと決意した人にはお勧めです。
 最後に、ババール筆記体の丸さを、ユーロ記号の丸さにつなげるのは強引? しかし、ババール。(樫)



Laurent de Brunhoff,
Hachette Jeunesse,
2001, 17,64€
ババール公式サイト:
www.babar.com
(英語・仏語)