トゥッサン (万聖節) の休みを二週間に延長しようとジャック・ラング教育相が提案しているらしい。えっ! これ以上学校の休みを増やすの!
九月に新学年が始まると間もなくトゥッサン。続いてクリスマス。二月の冬休み。そして春休み。来仏当初、バカンスと追いかけっこしていた思い出がある。そのたびにどうやって子供たちと休みを乗り越えるかが大きな課題だった。
七週間の通学、二週間の休み。これが仏文部省が理想とするリズムらしい。フランスの一日の学習時間はヨーロッパで一番長い。水曜日が休みのうえ休暇日数も一番多い。つまり、詰めて学校、まとめて休み。
ラング教育相によると、第一学期が長く子供たちが疲れるので休みを延ばそうということらしい。それならふだんから疲れないリズムが先決じゃないか。そもそも二週間も休まなければならないことが問題ではないか。たびたびの休みに中断され勉強のリズムが狂うと批判する先生もいる。親としても夏以外に四回もの休みをどう過ごさせるか。毎回旅行やコロニーに行かせるのは大きな経済的負担だ。楽しい充実した休みと願っても、寝坊して、テレビ見て、ゴロゴロして…になりかねない。有意義なバカンスとはいえない。親としても心が痛む。共働きの家庭が多く、そうでなくとも毎回、子供につき合いきれないのが現実だ。
子供たちに適したリズムをというなら、話しのわかるラングさん、もっとなめらかなリズムで、一日をもっと短く、みんな土日を休みに、とわたしは提案します。大人たちだって週三五時間労働に向かっているのだから。(パリ在・岡崎 秀)