いちばん古い木
サン・ジュリアン・ル・ポーヴル教会の脇にある robinier (faux acacia) ニセアカシアが最長老。1601年に植物学者 Jean ROBIN が北アメリカから運んで植えたもの。robinierの名は彼の名から。400才の木はさすがにくたびれていて、空洞をセメントで補強され、2本のコンクリート柱で支えられている。
Square Rene Viviani, 5e M:St-Michel
Photos : Koji Inaba
sauf indiquées
“Les arbres de Paris” par Koji Inaba et M. P-Yoshikawa
高い木
凱旋門からブローニュの森へ伸びるフォッシュ大通りは、道幅が140mもある。アルファンの像が立つ公園道路には、フランス全土とアルジェリア、ベルギー、ドイツなどから集められたという600種 4000本余りの木が植えられている。ここのプラタナス platane hybride は高さが42mあって、森を除いたパリ市内ではいちばん。他にも太いマロニエ(幹周り4.7m)やニレ(幹周り3.8m)などもある。全パリ1の高木は、ブローニュの森の西端バガテル庭園の、シャトー前庭園入口にある、高さ45mのやはりプラタナス。プラタナスの名のモトは、ギリシャ語の platus で、大きいという意味です。
Avenue Foch,16e
M:Charles de Gaulle-Etoile,
Porte Dauphine
いちばん太い木
日本大使館の近く Av. Van Dykeの金ピカ鉄柵西門からモンソー公園に入りすぐ右手へ。分かれ道を左に行くと正面にそびえている大きなプラタナス platane
d’Orient が、パリで一番太い木だ。1814年に植えられたもので、地面から1mのところで計った幹周りは7.05m。
Parc Monceau 8e
コブの木
トロカデロ庭園でみつけた幹の団子。右岸ポン・ヌフ脇のコンフォラマの前にも “arbre bossu” があります。
Jardin du Trocadéro, 16e M:Trocadéro
イチョウ
東京都の木でおなじみの銀杏だけれどパリでは数が少ない。フランスのイチョウ ginkgo biloba
は、モンペリエの愛好家が18世紀末に植えたのが最初。その時の苗木の値段から “arbre aux quarante ecus” とも呼ばれる。
今なら40ユーロの木? 写真はビュット・ショーモン公園の池の畔。オトゥイユ温室の側にも立派なイチョウがある。Parc des Buttes-Chaumont, 19e M:Buttes-Chaumont
ひねくれ者のブナの木
ローマ時代の闘技場アレーヌ・ド・リュテス公園の片隅に、 hêtre tortillard (ねじれブナ)といわれる木がある。一見するとただの潅木の茂みのようだけれど、樹齢85年の老木。どの枝もくねくねと曲がりくねっていて、地面を這うようなカタチになった奇妙な木。高さは 1.5m ほどしかない。Square des Arenes de Lutece, 5e M:Monge(上)
hêtre pleureur (しだれブナ)
Square du Temple, 3e(下)
Arbres d’alignement 街路樹
Platane プラタナス 38%
Marronnier マロニエ /トチの木 16%
Tilleul 菩提樹 シナの木 10%
Sophora エンジュ 9%
Erable カエデ 6%
Frêne トネリコ 2%
Cèdre 西洋杉 2%
Robinier アカシア 2%
Peuplier ポプラ、Orme ニレなど 2%