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●Little Senegal
 セネガルで奴隷博物館のガイドをしていた男が、退職を機に200年前にアメリカへ売られていった祖先とその末裔のゆくえを探す旅に出る。ノースカロライナ、ニューヨーク、そしてアフリカからの移民が住むハーレムのリトル・セネガルへと場所を移しながら、肌の色は同じでも言葉も考え方も違うアメリカ黒人世界の中へ足を踏み入れていく。主人公の甥、甥の友達でグリーンカードのために偽装結婚を企む男、主人公の遠縁にあたる女、一人で子供を産む、その女の孫娘など、ハーレムの黒人社会に生きる人々と、アフリカから突如として現れた「祖先が同じならばみな家族だ」と人類愛を唱える宣教師のような主人公とのズレがこの作品の魅力になっている。ただ現実は厳しく、男は何者をも救うことができない…奴隷だった祖先たちを誇りに思う男の威厳と気品に溢れた主人公を演じるソティギ・クヤテ(ピーター・ブルックの舞台でおなじみの役者)の存在感が印象的だ。(海)
●15 Aout
 フランスで「8月15日」といえば、夏季休暇のピークの代名詞。ようやく休暇をとった3人の男が、交通渋滞や満員列車にもまれながら共同で借りた家にたどり着くと、妻たちは「本当の休暇」をとるのだ、と子供たちを後に残し出かけてしまっていた…。家事にはうとそうな3人(リシャール・ベリ、シャルル・ベルリン、ジャン=ピエール・ダルサン)が、悪戦苦闘しながら子供の世話をし、妻たちが出て行った理由を探るうちに自己を省みる。先日公開された “Yamakasi” 同様、リュック・ベッソンの会社EUROPAが製作した作品。豪華な主役陣に比べ、監督パトリック・アレッサンドランの演出力が不十分というか大雑把というか、そんな感じがぬぐい切れない。アメリカ現代喜劇の二番煎じという印象の趣味が悪い音楽(ほとんどがUSヒットチャートのコピー)のせいも多分にある。いかにもフランスらしい筋書きなのに、ちっともフランスらしくない作品。変なの。(海)
●ロベルト・ロッセリーニ特集
ロッセリーニの全作品がルーブルのオーディトリアムで6月16日まで上映されている。『無防備都市』や『戦火のかなた』などイタリアン・ネオリアリズム時代の作品や『ストロンボリ』や『ヨーロッパ1951年』などのイングリッド・バーグマンと結婚していた時代に撮られた作品だけでなく、今回は彼が映画界から遠ざかった後テレビ放映用に撮ったドラマやドキュメンタリーなど珍しい作品が上映される。問い合わせ:01.4020.5186