Gilberte テラスで波の音…

 「気持ちいい外の空気が吸えないなんて」と、この季節、映画館などには絶対に足を運ばないというミッシェルさん。”パリ左岸テラス研究のスペシャリスト” として周囲をうならせる彼に教えてもらったのが、カーボベルデ島料理のレストラン。いちじくの木が涼しげな陰をつくるテラスに腰を落ち着けると、都会の喧騒を忘れ、静かな、幸せな気分に満たされる。
 まずはヴィノ・ヴェルデで乾杯。これはポルトガルの白ワイン。植民地だったころの名残りで、今でもポルトガル文化が島を覆っているのだ。軽く発砲し、つめたく冷やしたこのワインを飲むと、遠くから波の音が聞こえてくるよう。ふと、この島出身の歌手、セザリア・エボラの歌声を思い出した。続いて、数種のコロッケとクレオール風ブダンの前菜盛り合わせ (35F)、そしてタコのサラダ (25F) をとった。ふんわりとしたエビコロッケ、ピリリとアクセントのきいたタコにワインがすすむ。メインには、タラの干しスモモ風味 (68F) と山羊のコロンボ (60F)。コロンボは肉を野菜と一緒にカレーのように煮込んだもの。スパイシーなのだが、とってもまろやか。
 パッションフルーツのシャーベットとリオレでデザートをすまし、コーヒーを飲む頃には夜もすっかり更け、店の中から流れるギターの音が夜風に揺れる。「ヒントは地下鉄サンシエ駅とモスクの間、のんびり散歩しながら見つけてください」とミッシェルさん。でもこっそり教えます。
25 rue Daubenton 5e 無休(仙)