ステレオは心を癒す薬。

日本では循環器外科の医師で心臓バイパス手術をしていた畠山さん。英語、独語の他に仏語もできればどこの国の学会でも困らないだろうと、語学研修でブザンソンを訪れたのは20年前。以来、日本・フランスを行き来するうちに、いつしかパリに落ち着いてしまった。
彼はクラシック音楽の大ファンで、弘前大学の医学生時代からアルバイトをしては東京へコンサート通いをしていたそうだ。でも、病院勤務が始まるとそれどころではない。「忙しくていつもイライラしていたなあ」と当時を振り返る。自宅でレコードを聴いていると心も体も休まり、夜が明けてしまうこともあったという。専門紙で Hi-Fi 研究をするようになったのはその頃だ。
ある日パリのオーディオ専門店で「最高級」機器を試してみたが、それほど良い音とは思えない。その時、隣にいた同じ意見の人が、今の仕事のパートナー、イヴさんだ。意気投合して家に彼自慢の手作りステレオを聴きに行くと、素晴らしい音! 果たして、イヴさんのアイデアを畠山さんが製品化するという共同作業が始まった。耳だけでとことん聴いて調整したスピーカーや、特定の人が作る手作りの変圧器を使ったアンプの話を聞いていると、彼らのステレオはまるで生き物みたいに思えてくる。中でも、音の増幅に真空管を使ったコンポの心臓・アンプには、去年音楽雑誌「ディアパゾン」からなんと金賞が贈られた。
病気で仕方なく病院に来る患者と医者のようではなく、お互い喜んでつながれる人間関係が持ちたいと思っていた畠山さん。「イヴ・コッシェ」の名で正式に会社を設立し、設計・製造・営業まで4人になった今のメンバーで全部やっている。これからも期待しています! (仙)


 

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