(南)が推薦する5月のシャンソン。

★★ LES TETES RAIDES
アコーデオンや弦楽器など、さまざまな楽器を演奏しながら現実派のシャンソンを歌うグループ “テット・レッド”は、まるでラ・トルデュと従兄弟のよう。青色のジャヴァの世界で生き続ける彼らの居酒屋ロックのスタイルは、残念ながらオランピア劇場には似合わない。オリジナル性に富む、彼らの6枚目の新アルバム”CHAMBOULTOU” に期待したい。
4日~ 6日/20h。 125F。 FNAC他。
*OLYMPIA : 28 bd des Capucines 9e
01.4742.2549
★★★ SILVAIN VANOT
シルヴァン・ヴァノは、ホームレスっぽい姿に左右の太い眉毛が握手したイノシシ顔だが、 メディアから最も注目の新人歌手。自らピアノやギターを弾きながら、陶器みたいに壊れやすい声ときれいな仏語で歌うイマジネーション豊かな歌。 3枚目のアルバム “雑屍ie” はナッシュヴィルのカントリー・ロックの影響を多分に受けた好アルバムとか。
5日~ 9日/22h。 50~60F。
*SENTIER DES HALLES :
50 rue d’Aboukir 2e 01.4236.3727
★★★ MICHEL HERMON
ブッフ・デュ・ノール劇場の「ピアフ集」が好評だったミッシェル・エルモンが、今度は「レオ・フェレ集」に挑戦。ジェ
ラール・バローのアコーデオンの演奏を中心に、「神でも主人でもなく」他23曲を歌うが、フェレの歌にある酸味を含んだ毒やアナーキーさをどこまで表現できるか。また「ディートリッヒ集」など女への変身を重ねてきた彼の、ステージでの新たな変身ぶりを期待。   (南)11日~20日(日・月を除く)/20h30。 95F。
*Les Abbesses : 31 rue des Abbesses 18e
予約は 01.4274.2277


● リュートのための音楽
アラビアからヨーロッパに伝わり、中世からバロックにかけて好んで演奏された楽器がリュート。この楽器の優雅な響きに触れながら、それぞれの時代のスタイルを勉強できるという一連のコンサートが面白そうだ。9日/16h30は “バロック音楽とリュート” で、リュートの名曲を書いたエンヌモン・ゴティエやバッハの作品を、ホプキンソン・スミスが演奏する。17日/15hは “中世音楽とリュート”で、偉大な詩人で音楽家でもあったギヨーム・ド・マショーの曲やイギリス、ドイツ、キプロスなどの民謡を、マルコ・ホーヴァットのリュートとアンサンブル・ファエンザが演奏する。24日/15hは “リュートと声楽”。ポール・オデットのリュートでテノールのナイジェル・ロジャースがジョン・ドーランドの曲などを歌う。
いずれも80F。
*Cite de la musique : 221 av. Jean Jaures
19e 01.4484.4545


● Paris Combo (Boucherie Prod.)
 発売されてもうすぐ1年のアルバムだけれど、ちっとも飽きません。女性歌手のベル・デュ・ベリー、チェット風の粋なペットを吹く D・ルイス、ジプシーの香りがムンムンするギターはポッチ、よく歌うベースはモノヒソア、達者なドラムは F・ジャナン。パリ・コンボと自負するだけあって、彼ら5人がひとつになって気持ちよくスウィング。パリの下町風な味付けに、ジャズ味、オリエンタル味、ラテン味なども加味してあって、とても美味。一見華奢な美人のベル・デュ・ベリーのボーカルは、優しく伸びやかだが、時々 “r” の巻き舌に、経験を積んだ女のシタタカサがのぞき、てこずりそう。作詞・作曲もこなしてしまう才女でもある。「メッシュー・エ・メダーム…」と語りかけながら観客と心を通わせていく 舞台もぜひ観に行きたい。 (真)
11日/20h30 (G・ラヴの前座) 、130F。
*Bataclan : 50 bd Voltaire 11e
01.4806.2111