Mikko Franck : Beethoven Symphonie N°9
ベートーヴェンの交響曲9番は「合唱付き」として知られているが、第4楽章の「歓喜の歌」の旋律は、1971年に、統一された欧州連合をたたえる「欧州の歌」となり、機会あるごとに耳にする。このアレンジをまかされたのは、ベルリン・フィルハーモニーの首席指揮者として四半世紀にわたって君臨した「帝王」ヘルベルト・フォン・カラヤン。ところがである、カラヤンは若き時代、ナチスに入党し、かなり積極的に活動していたという暗い過去があり、欧州連合の理念に反するとして、曲を変えるべきだ、いや編曲を新しくすべきだ、などと論争がたえない。
演奏時間70分を超え、交響曲に声楽を導入し、オーケストラも大がかりな編成、などなど、ベートーヴェンが全身全霊を傾けた傑作だ。彼に続く交響曲作曲家といえばブラームスだが、ベートーヴェンの交響曲の存在に圧倒され、最初の交響曲は、着想から完成までに20年を要したという。
来年の元日、ミッコ・フランク(写真)の指揮でフランス放送フィルハーモニーがこの大曲を演奏する。「ああ友よ…」と歌い出すバリトン歌手には、ヴェルディのオペラなどで絶賛されているリュドヴィック・テジエ。新しい年への勇気を与えてくれるに違いないコンサートだ。(真)
1月1日20h。10€~77€。
Mikko Franck : Beethoven Symphonie N°9
Auditorium de Radio France
Adresse : 116 Av. du Président Kennedy, 75016 Paris , FranceTEL : 0156401516
アクセス : RER C : Avenue du Président Kennedy / Maison de Radio France
URL : https://www.maisondelaradioetdelamusique.fr/evenement/concert-symphonique/beethoven-ndeg-9-mikko-franck/concert-du-nouvel