チェブジェン、ヤッサ、マフェ…名前はよく聞くのに、実はよくは知らないセネガル料理。客が多く賑わう店に興味はあるけれど入りづらかったりすることも。でもここは、店構えからして入りやすく、木の温もりを感じる店内では様々な国の人たちが楽しそうに語らいながら食事をとっている。
メニューは常時4種類で、いずれも10€。チェブ、ヤッサ、マフェなどの定番は、具が鶏や牛、魚と時折変わる。
玉ネギで煮た牛肉を、トマト煮込みご飯のチェブと合わせたチェブ・ヤップは、甘すぎず微かな酸味が絶妙だ。ヤッサはレモンが強く効いていて、マフェはピーナッツのコクで濃厚さが際立つ。そして看板料理のathieke poulet fritは、揚げた骨付き鶏もも1本にマニョック(キャッサバ)のスムールを添えたもの。このスムール、単独では乾いた感じがあるので、絶対に添えてある玉ネギのマリネを、オイルとともにかけて、よく混ぜてから食べてほしい。玉ネギの匂いが気になるようなら、せめてオイルだけでもいい。さらに辛いのが好きな人は、唐辛子ペーストをほんの少し投入しよう。ただし、アジア料理で食べる唐辛子とは違い、苦味も辛味も強烈なので、くれぐれも慎重に。皮はパリッと、身はしっとりした鶏肉をほぐし、オイルで和えたスムールと、少量の唐辛子を混ぜ合わせて食べると、なんとも丸みのある優しい味わいで、とても癒される。自分なりの配合や混ぜ方が楽しめるのも、癖になってしまう。何より「混ぜる」という行為は、自分の個性や好みが出る、そんな喜びが含まれているように思う。
他にも、15€メニューでグリル料理もあり、アフリカで広く食されるティラピアという魚のグリルなどは、焼き目が実に美味しそう。是非次回試してみたい。(み)
Djoliba
Adresse : 6 rue Blondel, 75002 ParisTEL : 09.5470.6657
アクセス : M° Strasbourg-Saint-Denis
月〜土 12h-24h 日休