© Château du Clos Lucé – Parc Leonardo da Vinci/Arc-en-Scène – Drôle de Trame
レオナルド・ダ・ヴィンチは、フランソワ１世の招きを受けて、ロワール川流域にあるクロ・リュセ城で1516年から19年までを過ごし、そこで没した。15世紀建造の城はダ・ヴィンチの寝室、食堂、アトリエを再現した美術館になっている。発明した機械や兵器を模型と３Dで展示した部屋もある。
６月末、そこに新たな展示室が加わった、19世紀の紡績工場を改造した新館がオープンしたのだ。地上階は「モナリザ」をはじめとするダ・ヴィンチの傑作17点を大画面に映し出すデジタル・アート室。名画を次々と建物内部の壁に映すパリの「アトリエ・デ・リュミエール」と同じ趣向だ。「愛は全てに打ち勝つ」など、ダ・ヴィンチの名言がときおり挟まれる。大写しのため、作品の細部を見ることができる。デッサンのような小さな作品は、拡大して見ると意外な発見がある。
© Château du Clos Lucé – Parc Leonardo da Vinci, Amboise. ©Tom Besse
© Château du Clos Lucé – Parc Leonardo da Vinci, Amboise. Photo Eric Sander
建築家としてのダ・ヴィンチの業績を建物の模型などで紹介する新館の上階も、驚くほど充実している。セノグラフィーを担当した建築家のアンヌ・カルルさんは「ダ・ヴィンチの建築についてこれほど多く展示した場所は他にない」と言う。ルーヴル美術館で2019−20年に開催された大がかりなダ・ヴィンチ展は絵画中心で、彼のその他の業績がほんの少ししか紹介されなかったのが心残りだった。クロ・リュセに来て、やっと大まかな全体像がつかめたと思った。
来たからには、広大な庭園もゆっくり散策したい。ダ・ヴィンチがデッサンした植物がところどころに植えられている。そばにあるデッサンの写真と本物を比べてみるのもおもしろい。庭園には彼が設計した２階建ての橋や大きなオブジェが点在する。1日滞在して、ダ・ヴィンチワールドに浸ってみては。（羽）
© Château du Clos Lucé – Parc Leonardo da Vinci, Amboise. Photo Eric Sander
© Château du Clos Lucé – Parc Leonardo da Vinci, Amboise. Photo Eric Sander
年中無休 休館日：12/25、1/1
開館時間
7−８月 ： 9 :00-20 :00
9−10月：9 :00-19 :00
11−12月：9 :00-18 :00
予約要
7/21から18歳以上にパス・サニテール要
8/30から12歳以上にパス・サニテール要
料金
4/1 –11/15まで 正規大人料金17.50€ それ以外の時期14.50€
子供、学生、家族、団体、障害者割引あり。
パリからの交通
Paris Austerlitz駅から Amboise 駅までTERで直行2時間。またはGare Montparnasse からSt Pierre-des-Corps駅までTGV で55分、その後TERに乗り換えてAmboise駅まで12分。
Amboise駅から城まで徒歩24分。駅とアンボワーズ市中心街を結ぶバスあり。中心街から城まで徒歩300m。
Château du Clos Lucé – Parc Leonardo da Vinci
Adresse : 2 rue du Clos Lucé, 37400 AmboiseURL : https://www.vinci-closluce.com/fr
4/1 –11/15まで正規大人料金17.50€、それ以外の時期14.50€。子供、学生、家族、団体、障害者割引あり。
