Marie Bovo ”Nocturnes”
写真家集団マグナムのメンバーであり、カルティエ・ブレッソンの妻でもあったマルティーヌ・フランクの回顧展が開かれているカルティエ=ブレッソン財団(写真美術館)では、マルセイユ在住のスペイン人写真家、マリー・ボヴォ(1967-)の展覧会も開かれているので、ぜひ観てほしい。
彼女が撮ったのは、人のいない夜の建物の風景。マルセイユ、アルジェで、同じ場所で時間の経過を追って撮った写真は、空の色と光の移り変わりが美しく、静止した映画を見ているようだ。
マルセイユは集合住宅の中庭から見える空と建物を撮った。離れて見ると、抽象絵画かと思うほど絵画的な構図である。アルジェの作品では、タイルの床が美しいアパートの窓から見える風景が、南国の空気を伝えている。
アフリカのガーナの民家の庭を撮った作品では、閑散とした庭に置かれた日用品が静物画を描くかのごとく捉えられている。作品から住民の物語が伝わルような展覧会。(マルティーヌ・フランク展とともに8月23日まで)
Fondation Henri Cartier-Bresson
Adresse : 79 rue des Archives , 75003 Paris , FranceTEL : 01 40 61 50 50
アクセス : Temple / Arts et Métiers / Fille du Calvaire
URL : https://www.henricartierbresson.org/
火〜日 11h-19h 入場料 9€ / 5€ / 18歳以下無料