脱税を告発する「イス引き抜き隊」

人の畑に入って、遺伝子組み換え作物を引き抜くボランティア組織「遺伝子組み換え作物引き抜き勝手連 Faucheurs Volontaires d’OGM」がある。それに似た 「イス抜き取り隊  Faucheurs de chaises」ができた。脱税や資金洗浄に加担している銀行に入り、椅子を勝手に持ち去るアクションをする。世間の目を銀行に集め、脱税ができないようにするのが狙いだ。バスク地方の市民団体が、2015年2月に、HSBCから椅子を持ち出したのが始まりだ。

この団体の活動家、ジョン・パレさんは、2015年10月に、タックスヘイブンに200の拠点を持つBNPパリバ銀行からイスを14脚持ち去ったのが理由で銀行側から起訴された。今年1月9日に南西部のダックスで行われた裁判には、アタックなど24の市民団体が支援に駆けつけた。弁護士は長年脱税と闘ってきた欧州議会議員エヴァ・ジョリと娘のカロリーヌ・ジョリだ。

フランスで脱税額は年間600〜800億ユーロと推計されている。「脱税されることで、地球温暖化対策や、貧しい人への公的資金が減る」とパレさんは言う。

パレさんは1月23日に無罪になったが、4月7日には、同じような容疑で訴えられた 「地球の友」会長の裁判がある。(羽)