大きなウナギがテーブルの上を踊る、朝市のようなこの情景。どこかの港、ではありません。14年ぶりのサンマルタン運河清掃の一場面です。
1月4日(月)から始まった、サンマルタン運河の清掃。まずは水抜き作業です。でも、運河の水を完全に空にする前に、魚類を保護します。水を減らし、水深を浅くしたところで、弱い電流を流して、魚をクラっとさせて網ですくい上げる(魚の健康に害はないそうです)。魚を分類し、重さ、サイズなどを測定し、観察してから、上流または下流に放ちます。
パリ市は、Aquabio、「パリ・釣りと水環境保護連盟」に、この作業を委託。前回の水抜きの際は18トンの魚が保護されたそうですが、現時点では11トン程度。主な魚は、ウナギ、カマス、ヒメスズキ、鯉、など11種ほど。セーヌ河から、登ってくるのだそうです。
スターリングラド地点から、Faubourg du Temple地点までの部分を、4月初旬まで3ヶ月間かけて清掃したり、水門などのメンテナンスを行います。ピストルが発見されて警察が分析したり、Vélibやスクーター、ショッピングカートなどもたくさん回収されており、魚たちも荒々しい環境のなか生きるために頑張っているのだな、と感じます。(集)