口から入ってお尻の穴まで、腸と微生物をめぐる大冒険。

Microbiote, le charme discret de l’intestin

 若きドイツの医学博士、ジュリア・エンダースが、腸と微生物の働きをわかりやすく解説説した健康書『Le charme discret de l’intestin(邦題:おしゃべりな腸)』。2015年の刊行以来、フランスで120万部のベストセラーとなった一冊を基にした企画展〈Microbiote〉が、パリの科学産業博物館で開催されている。 「テクノロジーを活用した立体的な展示で、子どもが興味を持つように。そして、日々研究が進むこの分野の最新情報も盛り込んでいます」と、キュレーターのドロテさん。

展覧会の入口。大きく開いた、口から体内へ。

 まず展覧会のはじまりは、大きく開いた口の中へ飛び込み、消化の仕組みを知るところから。国内初、3Dスキャンされた人体の臓器まで観察できるタッチスクリーンや、著者ジュリア・エンダースが 「まるで宝石!」と絶賛した胃腸のリアルな標本など、他では見ることができない展示ばかりだ。

(左)プラスティネーション技術による、胃、小腸、大腸のリアルな標本。(右)本と同じく、著者ジュリアの姉ジルによるユーモア溢れるイラストが満載の展覧会。10歳以上対象ながら、カラフルな体験型の展示を楽しむちびっこたちの姿も。

 続いて、唾液(じつは鎮痛成分も含まれている)、腸(約7mのホースを伸ばしてその長さを実感)、排便(トイレの正しい座り方は?よいウンチはどんな色?)の不思議に迫りつつ、赤い突起物に覆われたトンネルを抜けて、いよいよ腸内の世界へ。

中央の巨大スクリーンでは、1000種、1000兆個以上という腸内細菌の生態系で、その変化が心身の健康に影響を与える腸内フローラの複雑な仕組みをゲームをしながら理解。また、マウス実験の擬似体験コーナーでは、便移植(健康な人体の便を移植する治療法)の研究過程を追うことができる。

「今日はどんなウンチだった?」と、思わずおおっぴらに語り合いたくなる。

 展覧会の最後、お尻の穴の外には、腸内環境を整えるヒント(乳酸菌や食物繊維の摂取、抗生物質と抗菌用品の乱用の見直しなど)。帰り道には、腸はもちろん、微生物が満載であろうパリのメトロまで愛おしく感じるのでした。(裕)

(左)腸の長さは、これくらい!(右)模型も魅力的。

正しいトイレの座り方、練習できます。

 


Cité des Sciences et de l'Industrie

Adresse : 30 av. Corentin Cariou, 75019 Paris
アクセス : M°Corentin Cariou / Porte de la Villette
URL : www.cite-sciences.fr/fr/au-programme/expos-temporaires/microbiote/lexposition/
料金:9€/12€ (常設展、他の企画展も見学可) 火~土10h-18h、日10-19h、月休 対象年齢:CM2 (10歳~)。 期間:8月4日まで

 

パスワードをお忘れの場合、OVNINAVI.COMに登録したE-mailアドレスにパスワードをお送りします。登録E-mailアドレスを入力してください。


戻る