3月4日にパリのオデオン劇場から始まった劇場占拠運動は、みるみる全国に飛び火。3月末で、100もの劇場が占拠されている。政府勧告により閉まっている劇場や他の文化施設の再開を求めるほか、失業保険改革法案の撤廃や、「アンテルミタン*」と呼ばれるスペクタクル関係者に対する援助が今年8月31日まで延長されているのを更に延長するよう要求。黄色いベスト運動のような生活苦を訴える抗議、経済的に苦しい学生、警察暴力、性暴力の糾弾など、様々な運動が合流しつつあるという見方もある。バシュロ文化大臣もコロナ感染前劇場を訪れたり、占拠代表者はカステックス首相との面談もとりつけた。
*アンテルミタン・デュ・スペクタクル : 芸術分野の不定期労働者が、年間507時間働けば失業手当を受けられる制度。演者だけでなく、大道具、技師なども含む。