Côtes de porc au vin blanc
ホタテ貝のグラタンとかウサギ肉のテリーヌとかノエル向きの、少々手のかかるレシピが続いたので、今回はごく簡単に豚のロースを焼いて、白ワインのソースを添えてみよう。豚肉は安いので、年末年始でさびしくなったふところにも優しい一品だ。
この料理、豚肉を焼きはじめると、短時間ででき上るので、付け合わせのマッシュポテトなどを用意し、白ワインとチキンのブイヨンをあらかじめ量っておいた方がいいだろう。豚のロースは骨付きのまま人数分に切り分けてもらう。軽く麺棒などでたたいてから、焼いている間に肉が縮まないように、縁の脂身のところや骨の周辺に何カ所か切れ目を入れておく。
まずマッシュルームの下準備。石づきを切りとってからさっと水洗いし、水気を切ったら、5ミリくらいの厚さに切り分ける。フライパンに大さじ2杯くらいバターをとり強火にかけ、マッシュルームを加える。軽く色がつくまで炒めたら、ボウルにでも入れてとっておく。
豚肉の両面に軽く塩、コショウし、小麦粉を軽くまぶし、はたいて余分な粉を落とす。この小麦粉で肉が柔らかく焼き上がり、ソースにとろみがつくのだ。大きなフライパンにバターと油を半々にとって中火にかけ、それが熱くなったら、豚肉を入れる。2分ほどで焼き色がついたらひっくり返し、もう2分たったら、白ワインとブイヨン、濃縮トマトを混ぜ入れる。タイムの葉少々も入れたら、弱火に落とし、ふたをして15分ほど火を通す。最後にマッシュルームをソースに混ぜ入れ、1分ほどたったらでき上りだ。
シンプルな一品だけれど、白ワインソースの風味を吸った豚肉のおいしいこと!「fermier (農家産)」などと明記された肉を使ったら(次頁参照)、味が倍増する。付け合わせはマッシュポテトが一番だが、バターライスも悪くない。
ワインは、あまりタンニンが強くない、たとえばロワール産のガメー種の赤などをおすすめしたい。(真)
4人分:豚のロース肉の200gくらいの切り身4枚、マッシュルーム300g、白ワイン100cc、チキンのブイヨン100cc、濃縮トマト大さじ1杯、小麦粉適量、タイムの葉少々、バター、油、塩、コショウ