〜フランスで揃えやすい食材でつくる和風レシピー〈ふつわ〉。今回は、ニジマスの甘露煮〜
年中手に入るニジマス、一尾がちょうど一人前というのも便利だ。和風なら、皮の表面のぬるぬるをとってから塩焼き、三枚におろしてから皮をとって天ぷら…。冷蔵庫に入れておけば保存がきく甘露煮もおすすめだ。
ニジマスが丸ごとおさまるような底広の鍋やソトゥーズに、切れめを入れた昆布を敷く。その上に何尾かニジマスを置き、ショウガのせん切り適量を入れ、やや濃いめで甘めのだし(しょう油+酒+砂糖+水)を魚とひたひたになるように注ぐ。ぼくは、砂糖のかわりにハチミツ適量で甘さを出すことにしている。コーヒーのフィルターを切り開いて落としぶたにし、中火にかける。沸騰してきたら弱火にする。きちっとふたをし、2時間ちょっと、水気が足りなくなったら水を差しつつ、ニジマスがしっかりと味を吸い込むまで煮ていくだけだ。身がこわれやすいので、冷ましてから丁寧に皿にとり出す。
赤銅色に煮上がったニジマスに、粉山椒をたっぷり振って味わう。ごはんがどんどんすすむし、酒のさかなにもなる一品だ。トロトロになった昆布もうまい。(真)