Ozlem:アナトリアの家族が育み伝え続けるケバブ料理。

Sandwich Doner et assiette Kofte

 とっても満たされた気持ちになれるケバブ料理に出会った。1987年の開店以来、3世代に渡って受け継がれているトルコ人の家族経営のお店だ。

 サンドイッチは全6種類(7€)。24時間マリネした仔牛と七面鳥の肉を串に巻きつけローストして削ぎ落とす«ドネル»は、カリッと焼けた表面の食感と、柔らかく肉汁溢れるそのコントラストが素晴らしい。鶏の«タヴック»は、トマトやパプリカの風味がよくマリネされていてジューシーだ。仔羊の«クズ»はグリルならではの香ばしさに思わず目を閉じて堪能してしまう。既製品のソースがどっぷりかかったサンドイッチと違い、自家製トマトソースのタヴック以外はどれも肉の下味だけなのに驚くほど奥深さがある。焼く前に肉をしっかり漬け込んであるから、味の広がりに差が出るのだ。

(左)Assiette servie couverte de galettes(右)サンドウィッチ。仔羊のKuzu と 鶏肉のTavuk。

 ラップサンドではなく、«アシエット»で注文すると(冒頭の写真)、サラダ、ライスまたは挽き割り麦のブルグル、平たいトルコのパンがついて10€、ライスやブルグルなしなら9€だ。試しに仔牛のひき肉団子の«キョフテ»を取ってみたら大きな団子が4つも入っている。パンの中には唐辛子ペーストのハリッサが塗られているので、辛いのが苦手な人は要注意。

 現在調理を担当している3代目は、料理の名門校フェランディを卒業し、家業を継いだ。昨今ありがちの、エキゾチックな食材や高級食材とフュージョンさせた斬新なケバブではなく、シンプルを極める。小洒落たり、奇をてらったりするのでもなければ気取りもない。ただひたすらに基本を大切にする真摯な姿勢と、そこに心を注ぐ丁寧さが、非常に稀有なレベルで凝縮されている。その結果として、他にはない満足感を得られる味が生み出される。謙虚で親切な接客にも好感が持てる。店のドアが閉められないほど連日列ができるのも納得だ。12時前後のピークを外して訪れよう。(み)

Dessert de cheveux d’ange au fromage : Kunefe

 


Ozlem

Adresse : 57 rue des Petites Écuries, 75010 Paris
TEL : 01.4770.3787
アクセス : M° Bonne Nouvelle / Poissonnière
月~土 11h30-16h30 日休