Lasagne alla bolognese
2年ほど前にイタリア人の友人たちがやってきて、ボローニャ風ラザーニャを作ってくれた。持参の鍋の中には、朝早くから2時間煮たというミートソース。「ラザーニャ・アラ・ボロネーゼは肉が柔らかく煮え上がっていることが大切!」。彼らはさっそくラザーニャ用パスタを作りはじめたのだが、今回はスーパーで簡単に手に入る、1枚が25cmx17.5cmの大きさの生パスタ6枚入りで間に合わせた。
まずミートソースを用意する。ソトゥーズにオリーブ油をたっぷりとり、薄く輪切りにしたニンジン、みじん切りの玉ネギとニンニクを入れ、弱火で5分ほど炒め、牛のひき肉を加える。
中火にしてしばらく炒めたら白ワインを注ぎ、やや煮詰まったら、ファインカットトマトを加えて混ぜ合わせる。ローリエの葉、塩、コショウ、砂糖を二つまみ入れ、沸騰してきたら弱火に落とし、少なくとも2時間は火を通す。
次はベシャメルソース。鍋にバターをとって中火にかけ、バターが溶けたら小麦粉を入れ、木のへらで混ぜ合わせつつ少々炒めたら火から下ろし、泡立て器で絶えずかき混ぜながら牛乳を加えていく。全体がなめらかになったら中火に戻し、グツグツといってきたら、軽く塩、コショウし、おろしたナツメグ少々を加えれば、いつもよりはやや薄めのベシャメルが完成する。
このへんでオーブンの目盛りを180度に合わせて点火する。
オーブン皿はラザーニャ生地の大きさに合わせて25cmx30cmのものを用意した。バターを塗ってから、生地2枚を並べるように置くのだが、オーブン皿にきちんと収まるように、またあまり重なり合わないように、余分な部分を切りとる。ミートソース半量を敷き、その上にベシャメルソース1/3弱を敷き、おろしたパルメザンチーズ1/3を振りかける。もう一度同じ作業をくり返し、最後に2枚の生地を置き、残りのベシャメルソースでおおい、残りのパルメザンを振りかける。これを熱くなっているオーブンに入れて約30分、表面にきれいな焼き色をつけたい。
熱々をほおばると、ミートソース、ベシャメル、チーズが一つになったおいしさに、たのしかった思い出がよみがえる。まろやかな赤ワインがほしいなあ。(真)
4人分:ラザーニャ用生パスタ250g、パルメザンチーズ70g
ミートソース:牛のひき肉350g、玉ネギ1個、ニンジン1本、ニンニク2片、ファインカットトマト(缶)600g、白ワイン100cc、ローリエの葉1枚、砂糖少々、塩、コショウ
ベシャメルソース:バター55g、小麦粉55g 、牛乳650cc、ナツメグ少々、塩、コショウ
Pâte à lasagnes
イタリア人の友人たちは、食卓を使って生地を練り、パスタマシンで平たく引きのばし切り分ける、という作業を楽しんでいたが、わが家では、時間がないときは市販のRana印ラザーニャ用生パスタの世話になってaいる。6枚入りで計250グラム。卵が18%入っているので、別に下ゆでしなくても、ミートソースやベシャメルソースの水分で柔らかく焼き上がるのでご心配なく。
Parmigiano reggiano
イタリア北部のパルマ地方で生産されているパルミジャーノ・レッジャーノ(パルメザンチーズ)は、各種パスタに欠かせない。おろされて袋入りで売られているもので我慢してもいいのだが、たまには、チーズ屋さんかイタリア食品店に出かけて、最低12カ月は熟成されたものを試してみたい。
生産量が少ないこともあってキロ40€前後だが、そのかいあり。熟成が進んだものを薄く切りとってかみしめると、アミノ酸の粒が歯にシャリッと当たり、なんともいえない奥ゆきのある味わい。熱々のパスタの上におろしかけるとうまさが数倍違う。