エリゼ宮(フランス大統領府)の正面に「ラ・メゾン・エリゼ」がオープンした。エリゼ宮グッズを販売するブティックとミュージアム、カフェが入っている。
外から見ると、この地区に多い画廊のようだ。白い石の壁に「La Maison Elysée」と彫られているだけで、看板のようなものも、門もない。扉を開けるとすぐにセキュリティーゲートがあり、警察官が立っている。空港での荷物チェックのようなものかと思いきや、すんなりと通れ、エリゼ級グッズが並んだブティック見学を楽しめる。
ブティックを抜けると展示がはじまる。国歌「ラ・マルセイエーズ」が流れる部屋の壁にはスクリーンがあり、シャンゼリゼ大通りの行進、マクロン大統領に迎えられる様々な国の首脳が次々と現れる。エリゼ宮の警備にあたるフランス共和国親衛隊の制服、テーブルウェアとセッティング、厨房、SP、さまざまな職業の紹介などの後は、1958年来歴代大統領の書斎「ル・サロン・ドレ Le Salon doré」へ。ポンピドゥ大統領がオーダーしたモダンな家具も。半円形のスクリーンがある部屋では、1722年築で1848年以来大統領府として使われてきたエリゼ宮の歴史が語られる。
マクロン大統領が外国の著名人、首脳から受け取った贈答品の陳列室には置物、楽器、2021年東京五輪の際に尾田 栄一郎氏がマクロン大統領に贈った「ワンピース」の原画も。フランス語で「エマニュエル・マクロン大統領と、フランスのワンピースのファンの皆さんへ」とメッセージが書かれている。展示場にはマクロン大統領の写真が多く、メゾン・ド・レリゼ(エリゼの家)というより、エマニュエル・マクロンの家という感じだった。
上階にはカフェがあり、大統領府のパティシエ、ファブリス・デヴィーニュの指揮のもとエリゼ宮のパティシエたちによって作られる特製パティスリーが楽しめる。ひとつひとつの菓子に、エリゼ宮に住んだ著名人や歴史のエッセンスがきかせてある(9€-12€)。
例えば「Jardin d’hiver 温室」は現代アーティスト、ダニエル・ビュレンがデザインしたエリゼ宮の温室をモデルにしたお菓子(写真中、右下)。ホワイトチョコレートで作られたトリコロールの温室のなかにシシリアのピスタチオとゆず。ナポレオン一世の義弟の名がついたフランボワーズのタルト(右上)、シラク、オランド両大統領にゆかりのあるコレーズ県の名前がつけられた「Charlotte cortézienne」は、りんごをベースにしたお菓子、など。ブティックでも売られているチョコレート、アイスクリームやシャーベットはアラン・デュカス社製。茶やハーブティーは、Kusmi Tea。
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Musée-boutique de l’Élysée
Adresse : 88, rue du Faubourg Saint-Honoré, 75008 Paris , FranceTEL : Accès gratuit pour tous les publics ! Ouvert du mardi au samedi de 11h à 18h30. Café ouvert jusqu’à 18h. Dernier service à 17h30. Accès La Maison Elysée 88 rue du Faubourg Saint-Honoré, 75008 Paris Métro : Saint-Philippe-du-Roule (ligne 9), Miromesnil (ligne 9, 13), Saint- Augustin (ligne 9), Champs-Élysées Clémenceau (ligne 1, 13), Concorde (ligne 1, 8, 12), Madeleine (ligne 8, 12, 14). RER : Ligne C Bus : 42, 52, 45, 28, 32 Vélib’ : Petit Palais station n°8001, Roquépine- Malesherbes station n°8015
アクセス : Saint- Augustin (ligne 9), Champs-Élysées Clémenceau (ligne 1, 13)、 Madeleine (ligne 8, 12, 14).
URL : https://www.elysee.fr/maison-elysee
無料、火〜土11h-18h30 カフェのラストオーダーは17h30で18h閉店。