ジョセフィン・ベイカーがパンテオンに祀られる日(11月30日)が近づいてきた。セレモニーを前に、出版やテレビでもドキュメンタリーが放送されるなどベイカー回顧が盛況だ。移民歴史博物館では”Joséphine Baker, lumière noire / ジョセフィン・ベイカー、黒い光” と題されたパネルディスカッションが開催される。
アメリカからフランスに渡り、2度の大戦の合間に「La Revue nègre」(1925)で一世を風靡したベイカー。歌手、ダンサー、俳優としての活躍、第二次大戦中はフランスのため、自らの命を危険にさらし、対独レジスタンス活動を遂行。ワシントンでの公民権運動の行進への参加(1963)をはじめとるす人種差別反対運動….。彼女の業績をフランスは、パンテオン入りというの最高の栄誉で讃えることを決定した。
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Ovni ジョセフィン・ベイカー特集はこちらからお読みいただけます。→https://bit.ly/3ojJ7RW
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黒い肌に対するエキゾティシスムと表裏一体の偏見、差別感情の混沌とした当時のフランス。人々が抱くクリシェ(固定観念)的な役をも演じながら観客を魅了した彼女の存在は、当時の人々の異郷や植民地への見方に影響を与えたのだろうか。彼女の生き方は、現代の我々の模範となりえるのか?今の若者たちの目にはどのように映るのか。
歴史学者、特に植民地の歴史、差別問題などに詳しいパスカル・ブランシャール、週刊誌L’Obsのドアン・ビュイの進行のもと、6人のパネリストが議論する。
パネリスト:
・リゼット・モリドール:女優、歌手、ダンサー、レヴュー・ダンサー、振付師。
・ブライアン・スコット=バグレー:ミュージカル、キャバレーダンサー、歌手。ジョセフィン・ベイカー・パークで芸術監督。
・シルヴィー・シャライ:人類学者。アフリカ演劇とアフリカのディアスポラ研究者。アフリカとカリブ海地域の戯曲についてソルボンヌ・ヌーヴェル大学で教鞭をとる。
・ロカヤ・ディアロ:女優で記者・映画、著述家。
・オリヴィエ・シュルタン:アフリカ現代芸術の画廊Galerie Art-Z を経営者
・アマンダ・ボーヴィル:パリ郊外モンフェルメイユで、映画監督ラジ・リが作った映像学校「クートラジュメKourtrajmé」学生
11月16日(火)18h30 – 21h30
“Joséphine Baker, lumière noire / ジョセフィン・ベイカー、黒い光”
参加無料、予約はこちらのページから。
住所は記事下参照。