ポーランドから和食の世界一を目指す。

和食ワールド・チャレンジ パリ予選大会に真剣な表情で挑むポポウさん。/ ©Marlène Viguier

ヴォイチェ・ポポウさん

ユネスコ無形文化遺産にも登録され、いまや世界中で愛されている和食。調理に携わる外国人料理人を対象とした、日本の農林水産省主催の日本料理コンテスト「和食ワールドチャレンジ」が毎年行われていることをご存知だろうか?世界中から参加者を集める本大会は、2019年で第7回目。アジア、ヨーロッパ、北米地域で開催される予選大会を勝ち抜いた料理人は、2020年2月に東京で行われる決勝大会へ進むことができる。

2019年11月5日に行われたパリ予選大会で、ポーランド人のヴォイチェ・ポポウさんが勝利を手にした。ポーランド西部のヴロツワフ出身、ロンドン郊外のシャトーホテルにある和食店で働く32歳だ。

なぜ、和食の料理人になったのだろうか?「ポーランドでは寿司がとても人気。小さい頃から家で姉が巻き寿司を作ってくれて、いつも楽しみにしていました。新鮮な魚は手に入らないので、ソーセージやキャベツなどを巻いていました」。23歳のときに地元の和食店で働き始め、基本的な寿司の作り方を学ぶ。働きながら大学の観光・調理学科で学びディプロムを取得したが、和食に関する授業はなく、インターネットで情報を集めて技術を習得していった。

2013年に友人のすすめでロンドンへ移住。本格的な和食店をいくつも訪れ、レベルの高さに驚いた。「このとき初めて日本の野菜を見たんです。ポーランドにはありませんでしたから。茗荷(みょうが)や木の芽、花穂じそなど、本物を見られてうれしかった。あと、クロマグロなど新鮮な魚を使った寿司も初めて食べました」。特に寿司は、細かな仕込や、その哲学を知って、奥深さに感銘を受けたという。ロンドンのYashinやRokaといった有名店で働くなか、懐石に魅力を見出すようになった。「料理で四季を感じられるところが素晴らしいと思います。その季節の最良の食材を使って調理し、四季の葉や花をあしらう。ポーランドにはなかった文化に惹かれました」。

本大会のパリ予選に出場するのは、昨年に続き2回目。昨年は惜しくも2位にとどまった。「前回は出汁の味を強くしすぎて、全体のバランスが取れなくなりました。自分の弱点に対するフィードバックを審査員からしっかりもらえたので、今年の勝利につながりました」。実技審査でのキッチンスペースが狭く、また調理時間が想像以上に短いのも、出場したから実感できた。「本番のキッチンを想定したスペースを作って、時間を測りながら何度も練習を重ねました。そうすると、本番では15分も早く終えることができたんです!また、どのプロセスでどの器具を使うかも焦ると忘れがちなので、器具に番号を記したシールを貼って、レシピと照らし合わせて使っていきました」。

2020年2月の決勝大会に向けての勝算は?と聞くと、「日本に行けるというだけで、自分としては優勝したような気分です」と謙虚な答え。初訪日で、人気の和食店などを訪れるのを楽しみにしているという。自家製の味噌や醤油を作ったりと研究熱心なポポウさん。将来の夢は、「10席ほどの小さな、摘み草懐石の店を開くこと」。これからも、和食で世界中の人々を楽しませてほしい。(恵)

1位の表彰を受けるポポウさん。 / ©Marlène Viguier

●和食ワールドチャレンジ・決勝大会をテレビで!

NHKの海外向けサービス、NHK WORLD-JAPANの番組『Catch Japan』にて、決勝大会の様子が放送予定。※放送日時は変更の可能性もあります。

2020年3月27日(金)*フランス時間
0h30-1h  4h30-5h
8h30-9h 13h30-14h
『Catch Japan』は、オンデマンドでも視聴可能。
www.jibtv.com/


Washoku World Challenge


URL : http://www.washoku-worldchallenge.jp/7th/

 

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