Foie de volaille au porto
物価高がつづいていて、とりわけ食材の値上がり具合は驚くほどだ。そんな中にあって、鶏のレバーはキロ8ユーロ前後と庶民の味方。レバーは鮮度が大切なので、食べるその日に肉屋(できたら鳥肉屋volailler)に出かけ、こんもりとしていて色あざやかなものを500グラム買ってくる。そのレバーを大きいようなら二つに切り分け、目に見える白っぽい筋をペティナイフでそぎとる。これを冷水にさっとさらしてから即座にパソワールにとって水気を切っておく。
エシャロット(玉ネギ)はみじん切りにする。ニンニクとパセリもやはりみじん切りにし、混ぜ合わせておく。
フライパンにオリーブ油少々をとり、中火にかけ、熱くなったらレバーを加える。表面の色が変わったら、エシャロットを加える。もう3分ほど、木のへらで混ぜ合わせながらいためたら、ポルトー酒と生クリームをを混ぜ入れ、軽く塩、コショウする。大きく混ぜ合わせ、全体が熱々になるまで火を通したら、パセリとニンニクをミックス したもの(persillade)を入れればでき上がり。とにかくいためすぎないことが大切だ。火を通しすぎると固くなってうまくない。
おいしい焼き汁をすっかり味わいつくせるように、トーストした食パンを添えることにしよう。これで、安上がりでいながら、立派なアントレ。ポルトー酒の甘みがきいているので、レバーぎらいの人も「セ・ボン!」と言ってくれるだろう。
メインにしたいのなら、それぞれの材料の分量を少々増やし(特に生クリーム)、タリアテッレなどを添える。ワインはアルザスの白ワインとか、あまりタンニンが強くない上品な赤(たとえばシノン)がおすすめだ。
財布に少々余裕があって、もう少しぜいたくにというのなら、この号の「ふつわ」で使ったジロール茸入りだ。ジロール茸を同じように下準備し、オリーブ油で強火でさっといため、とっておき、ポルトー酒+生クリームを加える前に混ぜ合わせればいい。(真)
4人分:鶏のレバー500g、エシャロット2個(玉ネギ半個)、ニンニク2片、パセリ適量、ポルトー酒大さじ3杯、ポマード状生クリーム大さじ3,4杯、オリーブ油、塩、コショウ
Mousse de foie de volaille au porto
鶏レバーのムースをつくってみよう。今回のレシピのように鶏のレバー300gを準備する。フライパンにバターを多めにとって、レバーとみじんに切ったエシャロット2個をいため、ポルトー酒少々、塩、エスプレット産唐辛子を振りかける。レバーに軽く焼き色がついたら、全体をボウルにとってラップでおおい、冷蔵庫で2時間冷やす。2時間たったらとり出し、さいの目に切ったバター150gといっしょにミキサーにかけ、きめ細やかなペースト状にし、適当な器にうつす。クラッカーやトーストしたパンを添えれば、素敵なおつまみ。
Foie de volaille sauté au pousse d’ail
ごはんにおいしいレバニラです。下準備した鶏のレバーをボウルにとる。ニンニク2片とショウガ小指大をおろして加え、唐辛子粉少々、しょう油と酒をそれぞれ大さじ1杯も混ぜ入れ、30分ほど漬け込む。ニラあるいは万能ネギ適量を5センチくらいの長さに切りそろえる。レバーのボウルにコーンスターチmaïzena大さじ1杯を加え、混ぜ合わせる。フライパンに油をとって(半量はゴマ油にする)強火にかけ、熱くなったらレバーを入れる。へらで混ぜながらレバーにほとんど火が通ったところでニラを加え、しんなりしたら、しょう油少々をたらして、からませれる。
Poêlée de girolles
ジロール茸、いろいろな料理があるけれど、ニンニクの香りがきいたシンプルないためたものがベストかもしれない。ジロールは4人分で600gほしい。
フライパンにオリーブ油少々をとって中火にかけ、ジロールをいため、しんなりしたらとり出す。フライパンをキッチンペーパーでさっとぬぐい、新たにオリーブ油を加えて中強火にかけ、粗めにきざんだニンニク3片を入れ、軽く色がついたらジロールを加え、白ワインを大さじ4杯ほど注ぐ。もう少々いため合わせたら、きざんだパセリ適量を振りかける。「ボナペチ!」