アール・ブリュットの世界。 2019-02-01 アート 0特集記事 1945年、フランス人画家ジャン・デュビュッフェが提唱した概念「アール・ブリュット(Art Brut)」。専門教育や文化潮流の影響は受けず、内なる衝動から生まれた芸術作品を指す。日本では「生(き)の芸術」などとわかりにくい訳をされることも多い。 アール・ブリュットの源流には、 [...]
Miró ミロが描いたカタルーニャの自然 2019-01-19 アート 0 大物アーティストの回顧展で、「行ってよかった」と思うのは、作家の知らなかった側面を発見できたときだ。 このミロ展では、若い頃に描いた意外な作風の風景に惹かれた。故郷カタルーニャにある農場をナイーヴアートとキュビスムが混じったような作風で細部まで描いた。ヘミングウェイが購入し、現 [...]
ポーランドの前衛美術Une avant-garde polonaise 2018-12-16 アート 0 Une avant-garde polonaise Katarzyna Kobro et Wladyslaw Strzeminski ロシア人彫刻家、カタジナ・コブロ(1898-1951)と、ポーランド人画家で理論家のヴワディスワフ・ストゥシェミンスキ(1893-195 [...]
Madrid, octobre 68 1968年10月、スペインの実験芸術。 2018-12-03 アート 0 1968年、スペインはフランコ体制で国際的に孤立しており、この年にどのような実験芸術運動が起きたのか、国外では知られていない。国内でもフランコ体制以降は過去のアートとみなされ、顧みられなかったという。それを掘り起こしたのが本展だ。 1968年、IBMがマドリッド大学の計算センタ [...]
Persona Grata アートで移民受け入れの態度を問う 2018-11-19 アート 0 「好ましからざる人物」を意味するラテン語の「Persona non grataぺルソナ・ノン・グラ―タ」は、相手国から受け入れを拒否された外交官を指す外交用語。それからnonを取った「ペルソナ・グラ―タ」は、受け入れOKの人物を指す。外交用語を移民に転用し、アートを通して受け入れ [...]
Picasso Bleu et rose ピカソ 青の時代とバラ色の時代。 2018-11-03 アート 0 この秋、パリはピカソ (1881-1973)づくしだ。ピカソ美術館の 「傑作」展、ポンピドゥ・センターのキュビスム展、そして1900〜06年のピカソを克明に追ったオルセーの本展。これほど多くの青の時代、バラ色の時代のピカソ作品を見られる機会はめったにない。今秋パリの西洋美術展のベ [...]
Transmission/transgression ブールデル、師匠と弟子たち。 2018-10-18 アート 0 彫刻家のアントワーヌ・ブールデル(1861-1929)は、多くの彫刻家を育てた師でもあったことを見せる展覧会。 19世紀、彫刻家は粘土で形を作る人で、型取り、型へのブロンズ流しや石彫りはもっぱら職人に頼んでいた。ロダンの下請け仕事をしていたブールデルは、その後、彫刻家として [...]
アンリ・チェルヌスキ-非凡な人生とコレクション。 2018-10-17 アート 0日曜営業 モンソー公園に接し、瀟洒な邸宅が並ぶ並木道の奥に、パリでギメ美術館に次いで重要な東洋美術コレクションをもつ美術館がある。「チェルヌスキ」という名前が示すとおり、コレクションと邸宅をパリ市に遺贈した蒐集家はイタリア生まれ(1821-96)。母国で1848-49年の革命(ミラノの蜂起 [...]
日本美術への情熱を みんなと分かち合いたい。 2018-10-15 アート 0インタビュー Manuela Moscatielloさん パリ市立チェルヌスキ美術館学芸員・日本美術責任者 この秋と冬は若冲の「動植綵絵(さいえ)」につづき、俵屋宗達の「風神雷神図屏風」など、琳派の傑作がパリで見られる!…「ジャポニスム2018」の目玉といえる展覧会ふたつをフランス側で企画し [...]
Jakuchû 若冲 〈動植綵絵〉を中心に。 2018-10-04 アート 0 江戸時代中期の絵師、伊藤若冲(1716-1800)は当時は高名だったが、その後忘れ去られ、近年再評価されるようになった。パリでは、宮内庁三の丸尚蔵館(東京)が所蔵する動植物を描いた「動植綵絵(さいえ)」全30幅と、京都の相国寺にある「釈迦三尊像」3幅を展示する。若冲が相国寺に寄進 [...]