フランスだけでなく世界で今、フランス語で歌う歌手で一番人気があるのは、アヤ・ナカムラ。1995年マリの首都バマコ生まれで本名はアヤ・ダニオコ。少女時代に両親とパリ郊外に移住し、10代後半から自分の詞に曲をつけるようになる。2015年、YouTubeにアップした『Brisé』がビュー数1300万を突破、ワーナーミュージックと契約。2017年に初アルバム『Journal intime』を出す。そして翌年、早くも2枚目の『Nakamura』。次々と女を口説いては手を出すマッチョ男、そんな男にほれた自分にいら立ちながらも強くなっていく女が歌われる。アフリカ、ラテン、ポップ、ラップなどをみごとにこなした音楽性、抜群のリズム感、張りがあってよく弾む美声が広いファン層をキャッチし50万枚以上を売り上げ、大スターの座に。
昨年秋に出た3枚目の『AYA』では、ダメ男を軽くあしらいつつ、正面から愛を求めていく女になっている。『Doudou』や『Jolie nana』は朝から晩まで聴いていたい傑作。そして『Fly』は、彼女には珍しく、切ない愛のバラード。これまでにないスケールの大きい歌手の登場に大きな拍手!(真)