砂糖煮のことをcompote といい、フランス人は、果物の値段が安かったりすると、リンゴでもアプリコットでもモモでもサクランボでも砂糖煮にしてしまう。
サクランボの砂糖煮でちょっと面倒なのは種とり。dénoyauteurという専用の道具もあるけれどかえって面倒だったりするので、ペティナイフで二つに割って取り出せばよい。少なくとも1キロは用意したい。
まずシロップを作る。厚めの鍋に砂糖を150グラムから300グラム入れる。砂糖の量は、好みの甘さ加減で決まってくる。また砂糖の量を少なめにした時は持ちが悪いので早めに食べきることが大切だ。コップ1杯の水とシナモンcanelle1本を加えて火にかける。沸騰してきたらサクランボを加える。再沸騰してきたら、フタをしてごく弱火に落とし、10分ほど煮るだけ。サクランボを網じゃくしですくってガラスの器などに移す。シロップはサクランボからでた水分でかさが増えているから、再び火にかけて、煮詰めて、ややとろっとしてきたら、サクランボの上からかける。
果物の砂糖煮は、サクランボだけでなく冷ましてから食べること。うまさが違う。そのままでもいいし、ヨーグルトや生クリームを添えるのもいい。大人はキルシュを振りかける。