CPEで世の中騒がしいけど、これ、歴史の流れが変わるからじゃないの?
60、70年代以後、”消費” が幅を利かせ出した時、それまで高級品で、庶民は手が届かなかったものも値が下がって、多くの人が買えるようになった。「安い程いい」が世の当たり前になった。でも安い値段の裏側に何かがあった。農産物が安く買い上げられて、農民は泣かなかった? 原料を安く供給する開発途上国の国民の暮らしは良くなった? 安い労働力を求めて企業は生産工場を移転しなかった?
ダイオキシン鶏や狂牛事件で、確かな質の品物には少々高くとも正当な値段を払わなくてはいけないことを消費者は学んだはずだったけど、人は相変わらず「安いことはいいことだ」と大スーパーへ行く。安い品物の代償は安い労働力。まずはCNE、次にCPE、それから?
テレビの討論会を見ていると、どうも企業主たちは、本音のところ、CDIを減らしたいみたい。la flexibilite (柔軟性…雇用したり解雇したり簡単にできる)がないと、la croissance(経済成長)が生まれず、経済は良くならないということらしい。企業は利潤があっても労働力を減らす。それが経済の向上ということ?
政治家はCPEが若者に雇用をもたらすというけれど、ベビーブームの人たちが定年になりだして、今後雇用は増えるはず。何もCPEじゃなくてもいいんじゃないの? 労働の価値をさらに下げようとしているのではないか?
デモの若者たちは彼らの将来に大きな不安を感じているのだろう。彼らは、次から次へと出回る新製品の中に生まれ育ち、本当に学校で勉強する期間は一年の半分強。「子供は王様」時代の人たちだ。彼らのbelle vieは近々終わるのでしょう。これからは、企業で役に立つように勉学に励まなければならないようになりますぞ!
金儲けを目指す社会にみんな巻き込まれていくの?(K子)