FIMOとはドイツ発祥の創作用オーブン樹脂粘土。フランスでも女学生やハンドメイド女子の間で市民権を得ている。1年前からFIMOを使った作品作りが趣味だという12歳のアザルちゃんが、自宅で友達を招いてFIMO教室を開くというので見学に行った。
用意するのはもちろんFIMO粘土、抜き型やカッターも必須だ。作業用下敷き、作業中に手を拭けるランジェット(紙おしぼり)、細かな作業を可能にする爪楊枝もあると便利。作品をアクセサリーやキーホルダーにしたければ、専用の金具も入手しよう。これらは町の文具店より、Cultura、Perles et Loisirs Creatifsといったインターネットのサイト経由で購入した方が安価である。「でも最初からFIMO専用の道具を買い揃えるより、家にあるものを工夫して利用するのがいいと思う。私は模様付けには歯ブラシを使っている」と、アザル先生。
基本は粘土で好みの形を作り、オーブンで約20分焼けばよいだけ。とはいえ、例えばFIMOの定番作品であるマカロンを作るには、はじっこを爪楊枝でつつくことで焼けた感じがリアルに出るなど、作るものによって細かなコツもある。ネット上には、すでに愛好家らが作り方を説明する動画をYou Tubeなどにたくさんアップしているので、積極的に参考にしよう。アザルちゃんも動画を参考にしながら、独学で作り方を覚えてきたとか。
いかに理想の作品に近づけられるかは練習あるのみ。いずれにしてもFIMO粘土は、こねているうちは固まらないが、オーブンで一度焼くと直しがきかない。気に入る形ができるまで、何度でもチャレンジするのが鉄則といえよう。手が汚れていたり、カッターを使い回すことで粘土の色が混ざることも避けたい。焼きあがったら表面にニスや透明のマニキュアを塗れば、本格的な仕上がりになる。「友だちや家族にプレゼントして、楽しさを分かち合えるのがFIMOの良いところ」とアザルちゃん。誰かに素敵な作品をプレゼントしようと願う気持ちこそが、上達の一番の近道かもしれない。(瑞)
真剣な眼差しのアザルちゃん。
友だちと一緒に作ると楽しいね。
FIMO粘土は56gで2€弱くらい。 必要に応じて材料を揃えよう。
110℃のオーブンで20分くらい加熱する。 火傷に気をつけて。
鮮やかな発色、美味しそうで 思わず食べたくなる?